Sony Of The Year 2011 [Sony・全般]
色々なことがあった2011年も終わりですね。今年も大晦日恒例、一年を振り返って2011年のSony製品を総括する「Sony Of The Year 2011」です。
2010年のSOTY2010記事では、こんな事書いてますね。
>これはSonyEricsson固有の問題ではなくAndroid全体が抱えている問題ですが、Googleがもちこんだ「自由」という方針は、徐々に「無秩序」という状態に近づいており、一般ユーザーが自分にあった優秀なアプリを見つけるのが難しく、デベロッパー側も出るのは無料アプリばかりで、アプリビジネスがほとんど成立しない状態のため、優秀なアプリが供給されないというマイナススパイラルが始まりつつあります。
多分、Sonyにとって2011年に社運をかけるほど気合を入れた製品の筆頭は、SonyTabletだったと思います。
まだ東日本大震災の混乱が完全には終息しきってない、GW前の段階で概要発表を行い、秋の発売までほぼ半年もの間をあけたというのは、震災のために発売が当初の7月予定からずれこんだことを考慮しても、異常なまでの早い発表でした。
それが良かったのか悪かったのか…
個人的には早い発表と、無駄に引っ張るティザー広告のために、ユーザーの興味が発売前に薄れて行ってしまった感が拭えず、はっきりその戦略は「失敗だった」と考えます。
そして去年僕が危惧したとおり、Googleの何も管理しない放任主義はAndroidの無秩序ぶりを加速しており、OSのバージョンが上がるたびに基礎的な操作方法が変更になるなど、およそ「普通の人」にオススメできるような状況から遠ざかりつつあります。
これらGoogleの放置を乗り越え、様々なチューニングを施して新たな価値を提案するのが、メーカーつまりSonyの真の役割なのですが、サクサクテクノロジーなど個体としてのチューニングはできても、その先の価値につながってくるSony Entertainment Network(旧Qriocity)が、なかなか始まらないか、サービスラインアップも薄っぺらいままの状態になっているなど、Sonyの会社全体としのやる気を疑わざるをえません(現場レベルでは一所懸命なのを知ってるだけに、余計もどかしい)。
そうこうしているうちに出てきたPlayStation Vita。
こちらはSonyTablet以上に荒削りですが、なにせOSまで社内製なので、Androidと違って今後のSonyの戦略に沿った進化が望めます。そして理屈を云々するよりも、単純に使っていて「楽しい」。再来年ぐらいからSonyTabletはAndroidじゃなくて、PS VitaのOSを採用したほうが、市場に「これぞSonyのTablet」と言えるようなものを提供できるのではないかとさえ思います。
というわけで来年はEricssonが資本関係から外れ、SonyEricssonからSonyになることが決まっている携帯電話事業も、「果たしてこのままXperia=Android」という戦略でいいのか、かなり疑問に思えてきました。
今回のSony吸収が原因か、それとも何か社内であったのか、SonyEricssonの役員で過去にWalkman PhoneやXperiaシリーズ全般の開発指揮をしていた、坂口立考氏もSonyを離れたそうですし、来年のSonyの携帯電話事業は正念場を迎えます。
Apple/Samsungの二強体制が築かれつつあるなか、果たして携帯電話事業を継続していくことができるのか…僕はSonyに戻ってきたのですから、携帯電話事業はSCEと合併させて、Androidから離れてPS Vita OSに軸足を移すことを考えるべきだと思うんですけどね。
そして常にSonyの足を引っ張り続けているテレビ事業に関しても、S-LCDからの資本引き上げもあったので、2012年はどうなることやら。
東日本大震災にタイ洪水と、天災に悩まされたSonyの2011年。来年こそはいい年に成るように、関係者の皆様には頑張っていただきたいです。全てのSony関係者の皆様本当にお疲れ様でした。
では「akoustamのSony Of The Year 2011」の発表です。
もう今年は言うまでもなくこれですね。不満も文句も山ほどありますけど、それでもこの楽しさはちょっと他のガジェットでは得られません。四の五の言わずにみんな買え!と(笑)
Sonyのモバイル戦略、いやSonyという企業全体の命運をこいつが握っていると思うので、2011年を象徴するSony Of The Yearとして、Vitaを選びます。
なお次点は「ヘッドマウントディスプレイHMZ-T1」とします。こいつも買って損はないですよ。
コメント 0