VAIO X-treme Review 起動篇 [VAIO X-treme]
VAIO X “X-treme” レビュー、今日はいよいよ電源を入れてVAIO Xを起動してみます。
初代VAIO NOTE 505で初めてWindows PCを買ってから12年、今まで「Microsoftの新OSは、発売してから半年~1年の間は毎度不安定なので、安定するまでは手を出さない」というのを頑なに守ってきたのですが、今回のVAIO Xで、史上初めて「新OSと同時発売のPCを買う」という行為に及ぶこととなりました。
こういう発売直後のOSとなると、いくらWindows7が、前バージョンWindows Vistaの改良版程度のモノとはいっても、OS周りのセットアップノウハウがそれほど蓄積されておらず、どんなアクシデントが起こるか正直予想がつきません。
そんな僕自身が試行錯誤状態なのに、果たして読者の皆さんに何か有効な情報を提供できるのか?そういう恐れもあって、届いてから3日も電源を入れずに、放っておかれることとなったVAIO Xですが、とにかく今日は最低限使える状態にはしておこういうことで、当初予定の「セットアップ篇」ではなく、「起動篇」としてレビューをお送りします。
ACアダプタと有線LANケーブルをつなぎ(当然開閉式のLAN端子を開いて使いますので、あの折りたたみ式の“脚”も立てて使用します)、電源を入れるとまずはOSの初期セットアップが始まります。
Vistaがプリインストールされていた初代VAIO type Pでは、この最初のセットアップだけで15分近くかかったものですが、Windows 7のVAIO Xはものの数分で初期セットアップが完了し、恒例の「ユーザー名/コンピュータ名」や「パスワード」、ネットワーク設定を入力する画面となります。
それが終了すると早速デスクトップ画面が起動され、まず最初に「VAIOをはじめる前の準備」を見ることとなります。
これを進めると、タスクバーに「リカバリーディスクを作成してください」という注意事項が出たり、突然Adobe Readerが起動して「液晶ディスプレイパネルの注意事項」PDFを見させられたりしながら、
裏タスクで次々と色々なソフトの自動セットアップが行われていきます。「カスタマー登録」をやってる時は、もうデスクトップは勝手に開くウィンドウでぐちゃぐちゃ(笑)
しかもプリインストールされているブラウザが、クソ重いIE8な上に、やたらと色々なツールバーが組み込まれているので、
動作が遅いこと遅いこと…これじゃあ一部ユーザーから「これだからAtomは」と言われるのも、仕方ない気がしてしまいます。
最後にこれまたVAIO慣れした人間は、毎度「これを見てどうしろと?」と突っ込みたくなる、「VAIOナビ」のビデオが流されて(当然即スキップ)、
「はじめる前の準備」は完了です。
続いてWindows PCのお約束「Windows Update」をかけると、今回は9項目のアップデートが必要と出てきました。
さらにこれに続いてSonyのお約束「VAIO Update」を行うわけですが、なんとこれがつい先日新バージョンになった「VAIO Update 5」ではなく、旧バージョンの「VAIO Update 4」になっていて、まず4→5のバージョンアップからやらされることとなります。
VAIO Upadate 5へのバージョンアップが終わると再起動が要求されるので、先ほどのWindows Updateで必要となった分と合わせ、VAIO Xの再起動を行います。
再起動が完了するとVAIO Update 5の設定画面が出てくるので、
ここらへんの自動動作設定を全て切ります(PCには余計な負担ですし、モバイル機は常時ネットワークにつなげられるわけでは無いので、自動でアップデートが始まって「ネットワークにつながっていない」という警告を、何度も見させられるのはたまったもんじゃない)。
以上が終わったら、ようやく本題のアップデートに入るわけですが、昨日配布分も含めVAIO Updateは4件あるようです。
これで必要最小限のセットアップは完了し、VAIO Xが使えるようになりました。
これが何もいじってない、購入直後まっさらな状態のVAIO Xのデスクトップ画面なわけですが、皆さんお気づきの通り、VAIO type Pに続いてVAIO Xも「Windows Aero」が切られた状態で出荷されています。
まぁグラフィックの弱いMenlowプラットフォームでAeroを動かそうなんて、およそ無茶な話ですけど、ONにしたときにどうなるかは試してみる価値はありそうです。ちなみにWindowsエクスペリエンスインデックスの値はこうなりました。
一瞬僕のtype P-ZERO(Z540+64GBSSD)より落ちたような感じに見えますが、Vistaと7でそもそも基準値が変わってしまったため、単純に比較することは出来ません。
どちらにしても256GBSSDは高パフォーマンスを示しているが、グラフィックス(特に3Dグラフィックス)がからっきしダメというのはtype Pと全く同じ傾向ですね。VAIO Xを3Dゲームや高負荷のグラフィックス処理に使うのは無理がありそうです。
で、まずはこのまっさらな状態で、type Pと同じくストップウォッチで起動時間のテストを行ってみたところ。
電源ON→BIOS読み込み後VAIOロゴ表示 6秒
→「Windowsを起動しています」画面表示開始 12秒
→ようこそ画面表示 34秒
→デスクトップ画面表示 42秒
→サイドバー起動終了 1分19秒
(VAIO type Pの参考値)
電源ON→VAIOロゴ表示 7秒
→プログレスバー表示開始 15秒
→ようこそ画面表示 45秒
→デスクトップ画面表示 47秒
→ウェルカムセンターが開く 56秒
→サイドバー起動終了 1分15秒
Z540+64GBSSD+Vista BusinessのVAIO type Pに比べ、Z550+256GBSSD+7 ProfessionalのVAIO Xのほうが、若干起動は速いようです。
ところが、Windows 7は「とりあえずさっさとデスクトップ画面を出す」というロジックで出来ているのか、画面が出て操作出来るようになってからは、その他常駐ソフトの立ち上げ作業にパワーをとられ、なかなか快適に操作出来る状態にまで安定してくれません。
結局Windows 7で多少は軽くなったと言いつつも、快適に使うには余計な常駐モノを徹底的に切らなくてはいけないという、VAIO type Pの教訓はそのままで、個人的には「Vistaが7になったから劇的に快適になる」という感じは持てませんでした。
なのでtype Pと同じように、悪さをしている犯人の一つ「マカフィー」をアンインストールします(後日これまた恒例のESETをインストール予定)。
ついでにその他不要なソフトも次々アンインストールしたところ、リカバリー領域をDVDに追い出していないのに、これだけの空き容量が残っている状態に。
これならモバイルでもガシガシ色々なデータを放り込んでおけそうなので、思い切って256GBにした甲斐がありました。
その上でFireFox3.5をインストールし、type P-ZEROの時と同じくデスクトップをすっきりさせて、
スタートアップにFireFoxを放り込んで起動時間を計測したところ
電源ON→FireFoxでVAIOホームページ表示 1分1秒 (VAIO type Pの参考値:1分15秒)
と、大幅に起動速度が向上しました。やっぱりマカフィーがAtom Z機には重い負担となっているようですね。なお、今回はVAIO XのVAIO Smart Networkの常駐は切っていません。
以上、とりあえずVAIO X-tremeの起動テスト篇をお送りしましたが、巷で言われている「7はVistaより快適」というのをあまり感じることが出来ず、たとえOSがWindows 7になっても、結局は余計なアプリ・常駐ソフトをいかに削除ないしは軽いモノに交換するかが、VAIO Xの快適性向上に重要であるという感じがしました。
ついでにWindows 7ですが、スタートメニューをクラシックに出来ないし、細かいUIがVistaと変わってしまっているしで、「これそんなに絶賛するほどのOSなの?」っていうのが第一印象。ここらへんは、時間をかけて自分流の使いこなしノウハウとカスタマイズ方法を貯めていかないといけませんね。
とりあえず、VAIOにしてはめずらしく「初期設定の壁紙が果てしなくダサイ(505 EXTREMEで壁紙までオリジナルデザインだった気合いはどこに…)」ので、そこを変えるのから始めるとしましょうか(笑)
次回は純正ケース(ヘリンボン)篇をお送りします。
やはりwindows7は、そんな言うほど変わらないみたいですね。
今、Macの勉強しているので、Mac Fanを購入してみているのですが、Mac上で仮装ソフトでwindows7とvistaのベンチテストでは全然差がないみたいですね(7はβ版ですが)
windowsエアロだなんて、そのまんまMacだし、なんか20年前アメリカでMac初めて使ったときの感動が。。。
互換性の問題さえなければ、Macの方が全然良いですね。
家のvaioAは、iMacへ。
でも、仕事で使っているvaioSは、どうしようかな。
windowsのマシンでは、vaioが一番カッコ良いのですが、何せキーボードが。。。
マジで、悩んでます。
by ショウヘイ (2009-10-27 10:55)
レポートおつかれさまです。とてもわかりやすかったです!
スクリーンショットをとって、加工して、文章をくみたててアップロード。とても大変だったとおもいます。お疲れだされていませんか。
Windows7、VistaのSP2とかいわれてますが、その通りな面もあれば、はたしてVistaSP2って名前だとセールス的にどうだったのかと、FFやドラクエやジブリ映画でも2つに1つがアタリならいいほうなので、ましてやゲイツの神通力がなくなってるOSなんて!っていったところでしょうか。メインマシンにWindows7ultimateをいれてても、普段起動するのはデュアルブートのXPという有様ですが、慣れるしかないですよねー。仲良くしたいなとおもっても、なかなか相手が小難しいことをいってくるのでイラっとすることは多いので、だったらまだずっと黙っていてくれるXPのほうがいいんだなんて消極的な使い方をしています。
VAIO-XとWindows7の相性を確かめられるほど店頭ではさわってないので、とても参考になりました!
by モーリタイザー (2009-10-27 14:13)