変わるもの変わらないもの [日記]
天気予報は晴れだったのに、朝起きたら見事なまでの雨(- -;)凸。ライダーハウスのお母さんと「何だかねぇ」と苦笑してしまいました。
そんな千歳市を9:30に出発。そのころには雨も止んで、新千歳空港までのんびりと国道36号線を走っていきます。
しかしのんびりしていられないのが道沿いに立つたくさんのお巡りさん。洞爺湖サミット警備のため、ものすごい数の警察官が千歳市周辺に配備されているのです。たださすがに自転車旅行者には警戒する必要も無いのか、すれ違うたびに皆さん笑顔で「おはようございます」「こんにちは」と挨拶をしてくれました。
20分も走れば新千歳空港に到着。
ここで自転車をばらして輪行袋につめていきますが、そのときも隣に立っていた栃木県警の方と談笑しながら作業を行うことが出来ました。警戒している割には、いい人ばっかり>警察官
あとはANAのマイレージ会員ですから、おさいふケータイでチェックインして自転車を預けて終わり…のはずだったのですが、セキュリティチェックに意外なモノがひっかかります。
それはパンク修理キットのゴムのり。
「これは可燃物だから持ち込めません。ここで処分させていただきます。」
と、有無を言わせず没収されてしまいました。別に高いものでもないですし後は家に帰るだけなので、困りはしないのですが、世界中で何十回と自転車を飛行機に乗せてきた僕も、ゴムのりを没収されたのは初めて。今まで全く問題にならなかったのになぜ今更?と疑問に感じてしまいました。
輪行袋につめた自転車は追加料金も取られること無くあっさりと乗せることが出来、人間のセキュリティチェックも終わったら、11:30羽田に向けてフライトです。
ん~、ボーイング747はあまり好きではないのだが…
来るときはフェリーで丸一日がかりだった東京-札幌も飛行機だと実質1時間20分。お昼の13:00には東京に帰還です。
羽田空港で再度自転車を組み立て、羽田空港トンネルを抜けて多摩川へ。
ここまで来ると、完全に自分のホームグラウンド「多摩川サイクリングロード」を走るだけです。夕方には無事自宅に到着。わずか一週間だった第二回北海道自転車旅行も、すべて終了です。
今回1994年8月以来14年ぶりに北海道を旅したわけですが、走ったルートは前回とほぼ一緒。僕自身同じルートを二度走るということが初体験で、その間に変わったもの、変わらなかったものをたくさん発見しました。
変わったのは、より便利で発展した北海道の風景。
ライダーハウスはさらに増加し、キャンプ場の整備も終わることなく進んでいます。道路はより高速に走れるよう作り変えられ、途中には巨大な道の駅が次々現れ、温泉・コンビニでのんびり休むなんてことも可能となった結果、北海道自転車旅行はもはや特殊な趣味の持ち主がやるものではなく、「ちょっとした時間とお金と体力のある人」なら、誰でも実行出来るほどハードルは低下していると思います。
これは本当にすばらしいことで、世界中を見てもこんなに便利で安全な自転車旅行が出来る国はありません。まして北海道は道も広く、信号も少なく、普通に走っていれば一日50Km~100Kmの移動なんて楽々こなせます。
これだけ恵まれたフィールドが東京から飛行機で1時間の場所にあるのですから、自転車での旅にあこがれるけど難しそうと思っている方は、是非夏の北海道に行ってみて欲しいです。14年前の僕のようにここを最初の一歩にして、徐々に経験を積んでいけば、海外自転車旅行だってすぐに行けるようになると思います。
一方変わらなかったのは、人情味あふれる人たち。
夏の北海道で、バイク旅行者が自転車旅行者を追い越すときに「がんばれよ」と手をあげて挨拶しながら通過していく習慣は、14年たった今でもちゃんと続いていましたし、焼尻島の漁師さん夫婦をはじめ、無償でライダーハウスを管理する人、小さな商店でサービスしてくれる地元北海道の方々など、この人たちの支えがあって僕らの旅が成り立っていることをひしひしと感じました。
まさにこの北海道と言う原点があるからこそ、海外でも人を信じて躊躇無く旅していける。自分の出発点を改めて見直してみて、そのすばらしさを再認識しました。
お世話になった北海道の皆様、旅するチャリダー・ライダーの皆様、本当にありがとうございました。また地球のどこかでお会いしましょう!
p.s.皆様が不思議に思われていたVAIOの充電はライダーハウスで行っていました。ちなみにBlog更新の通信手段は札幌・千歳・石狩周辺ではイーモバイル、留萌・焼尻島・天塩・稚内ではドコモのFOMAをパケットパック90で使用していたんです。
おかげでドコモの料金の高さを再認識しました(4日間Blogの記事アップにしか使っていないのに、パケット代3500円!)。「Answer」とかいって顧客満足度を上げる気があるのなら、この「定額パケットには専用契約・専用ソフトが必要」という不条理を無くしてくれないと話になりませんよ。
いい話ですね。泣けてきました。。。
最後モバイルの話で締める辺りはさすが!
こんどお土産話でも聞かせて下さいね!!
by かつぽん (2008-07-01 15:26)
国道36号線という響きが懐かしく感じられる北海道出身のahtohです。
今はサミットの影響で結構警備が厳しくなっているのですね~。
まさか栃木県警の方までいるとは・・・。
by ahtoh (2008-07-01 21:56)
旅のレポートありがとうございました。
まるで最後は自分へのメッセージのような
気がするくらいのめり込んで読ませて
いただきました。
夏の北海道、行ってみたいです。
しかし、こうして旅のレポートを書いたら
日本一ですね。私もいろいろ真似して
旅のレポートをしましたがakoustamさんには
全然かないません。今回もたくさんのエネルギーを
いただいた気がします。
by 店員佐藤 (2008-07-01 23:20)
なんだか、心温まるエピソードですねぇ。
いつの時代も袖擦れ合うも多少の縁なんですなぁ。
今度、四方山話、聞かせてくださいね。
by Virgo (2008-07-02 01:41)
警備にあたる方とのコミュニケーションが
外国っぽくて、
つまり日本の中で日本人どうしで話してる感じじゃない温かさ。
北海道って本州と何が違うんだろう?
同じ日本なのにね。
今回も旅の記録、楽しく読ませてもらいました☆
もう本音としては
「akoustamさんはずっと旅してて!」って思ってます(笑)))))
by sundayblue (2008-07-02 11:34)
私も、昔、札幌に勤務していた頃を、
ひょこっと思い出しました。
北海道の方って、温かみのある方が
多かった。
本土に帰ったら、なおさらそう思いました。
by sakusan (2008-07-06 22:52)