個・群・新・人 [Sony・全般]
今日はSonyの副社長にして、コンシューマー製品統括担当である井原勝美氏が、証券会社のアナリストなどに向けた事業説明会を開催したようです。
コンスーマープロダクツグループ 事業説明会(Sony Japan)
ウェブキャスティングでは、音声で井原さんのプレゼンや質疑の一問一答を知ることが出来ますが、なにせ長さが1時間21分もあるので、そんなの聞いてられないと言う人もいらっしゃると思います。
というわけで、物好きな僕が全編聞いてみました(^^;)
内容は今まで対外的に発表されていることがほとんどなので、特別にすごい話は出てきません。その中で驚いたのが、これ。
Sonyのエレクトロニクスビジネス全体から、業務用機器や半導体や部品などのデバイス分野を除いた、「コンシューマープロダクツ(一般消費者向けの完成品)全体」で、年間約3.7兆円のビジネス規模があるらしいのですが、隣のグラフにあるとおり、SonyEricsson一社で1.8兆円と、Sony全体の半分に匹敵するビジネス規模があります。
つまり全世界規模で見た場合、今やBRAVIAよりも携帯電話のほうが売上高が多く、「テレビのSony」「WalkmanのSony」というのは、もう過去の話と言っていいぐらいの状況になっているのです。
あくまでもSonyEricssonはSonyとEricssonの50:50合弁企業なので、完全な“Sony”とは言えませんが、今のSonyは「携帯電話の会社」と呼ぶべきなのかもしれません。
そしてこの事業説明会で井原さんが強調していたのが、「個・群・新・人」という今のSonyの経営方針。
この中で昔と変わったなぁと思ったのが、個と群の関係。
やはりSonyも今まではバラバラに製品開発してたのが、競争力減退につながっていたと理解したのか、いかに社内で横に連携して、Sony全体としてのメッセージをユーザーにどう伝えるのか、どうユーザーに新しい生活を提案するのか、ということを強く意識しているようです。
説明会の中では「こんなの考えてます」という漠然とした話しか出てきませんが、SonyEricssonの携帯電話とBRAVIAをつないで何か楽しめないかとか、Sonyのあらゆる機器を無線で簡単につなげることは出来ないかといったことを研究中だと言っていました。
そしてここでもSonyの新事業の中心に来るのは有機EL。
今年中に発売予定のこいつですが、値段や実際に何台売れるのかはともかく、これが出ることでSonyがもう一度、「世界最先端技術を使って、一般消費者に新しい楽しみを提供する企業なんだぞ。」というメッセージを市場に伝えられるのではないかと思います。
なにげに液晶もS-LCDから買ってくるだけでなく、稲沢で改良をほどこした新パネルを次期BRAVIAからやるぞ、なんて話も出てくるので、皆さんも暇なときに聞いてみては?
まずはお疲れさまでしたm(__)m
それにしても・・・
S-LCDじゃないパネルって!!!!
凄く期待しちゃいますねソレ!!!!
by かつぽん (2007-06-02 19:34)
>かつぽんさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
いやS-LCDじゃないパネルってわけでもなく、S-LCDのパネルを稲沢で改良加えるってことらしいです。なんでも「パネル屋の考える性能と、テレビ屋の考える性能は微妙に違う」からだとか。
by akoustam (2007-06-10 23:56)