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! [Sony・Walkman]

ちょっとレポートが遅くなってしまいましたが、既報の通り、ネットワークウォークマンのボトムラインを担うNW-Eシリーズに、新シリーズNW-E00xが加わりました。

“ウォークマン”オフィシャルサイト

今までこのカテゴリーを担当して来たのは、通称「豆」ことNW-E30xシリーズだったわけですが、その奇抜なデザインが災いしたのか、同時期に発売されたNW-Aシリーズが良くも悪くも大きな注目を浴びてしまったためか、どうにも存在感の薄いまま消え去ってしまいました。

実際街を歩いていても、一日2~3人は確実にNW-A系を持ってる人を見かけるのに、NW-E30xを持っている人を見かけることは、まったくありませんでした。あの「円盤」ことNE-E10xすら、東南アジアで持ち歩いている日本人を見かけたというのに(^^;)。

そんな不遇の「豆」の後を担う今回のNW-E00xですが、僕が最初にその存在をキャッチしてから既に2ヶ月、今頃?という感じもしないでもないですが、ざっと見ていくと、実は結構よさげな出来になっているようなので、詳しく見ていきたいと思います。

 

1.ファッショナブル&コンパクトなクリスタルデザイン

スリーサイズは24.8mm×79.0mm×13.6mm 重さ25gとなっており、NW-E30xの24.1mm×68.2mm×39.0mm 重さ45gに比べ、薄く・細長くなり、特にUSBポート伸縮のギミックが無くなったせいか、大幅に軽くなったのが目につきます。

その他比較対象になりそうなのは、

・iPod shuffle 25mm×85mm×8.5mm 重さ22g
・NW-E40x/50x(香水瓶) 28.8mm×84.9mm×13.9mm 重さ47g
・ポケットビットUSM128J 17.7mm×67.0mm×8.3mm 重さ10g

となっています。当たり前ですがポケットビットは単純なUSBメモリだけあって、一回り小さいですね。

こうやって見ていくと、実は今までネットワークウォークマンには、iPod shuffleと直接ぶつかるサイズの製品が無かったんですね。今回のE00xでようやく正面から対決することになりそうですが、E00xの方がカラバリも充実してますし、デザインも初心者が手を出しやすいオーソドックスなカタチになったので、今度はいい勝負が出来そうです。

2.「高速充電」×「スタミナ」

ことバッテリに関しては、Sonyは他社を寄せ付けない強さを持っているのですが、それはちゃんと継承されています。

おなじみ“3分充電→3時間再生”はそのままに、フル充電も1時間というところまで短縮してきました。ただ連続再生時間が50時間→28時間とほぼ半減していることを考えると、軽量化のためにバッテリ容量が小さくなったので、結果的にフル充電時間も短縮されることになった、ということかもしれません。

それでもiPod shuffleは4時間充電→12時間再生なのですから、気軽に使えるポータブルオーディオという意味では、さすがに“Walkman”の名は伊達ではないですね。

3.マルチコーデック対応

ATRAC3/MP3/WMAに続いてAACにも対応してきました。SonicStage CPと組み合わせて、携帯電話でもWalkmanでも両方使える音楽ライブラリを構築したい、という人ならAACでライブラリを作るのもいいかもしれません。

これでiPodシリーズからの乗り換えも楽々になったわけですが、果たして一度奪われた市場で盛り返すことができるのか、とにかくまずは対等に戦えるポジションまで上がってきたことは評価したいと思います。

4.曲毎の音量の違いを自動調整する「ダイナミックノーマライザ」

NW-E00x最大の強みは、実はこの機能ではないかと思います。

この曲毎の録音レベルの差を吸収し、細かい音量調節無しで聴きやすい音量に自動調整してくれる機能、もともとHi-MD Walkmanにはついていたのですが、以前僕も触れたとおり、シャッフル再生で運用されることが多いであろう、フラッシュメモリ型ウォークマンにこそ必要なモノだと思っていました。

これで一度再生ボタンを押したら、あとは操作しなくても、心地よい音楽が流れっぱなし、というコンセプトにおいては、最大のライバルiPod shuffleのお株を奪ったとも言えますね。

 

さてここまではカタログ上で見てきたNW-E00xですが、実は今日お台場まで実機を見に行ってきました。とりあえず発売前先行展示と言うことで、バイオレットが一台いじれる状態でして、あとのカラーはショーケースの中で模型が展示されていました。

まずは自前のNW-E507と大きさ比較。

E00xは思ったより大きく、E507とほとんど変わりません。ただ重さがまるで違いまして、「ズシッ」とくる感じのE507に対し、E00xは「フワッ」とした重量感で、本当にバッテリ入ってるの?って思ってしまいました。

ご覧の通り、ディスプレイは小さい上に1行表示。まさに申し訳程度にしかついてません。ここらへんはディスプレイなしのiPod shuffleと同じく、「一度再生したらあとは機械に任せろ」という製品コンセプトなんだと思います。

厚さもほとんど一緒。

ボタンは、正面上に「再生・停止」。その下に「フォルダ・ホーム」、その左に「曲送り・曲戻し」が配置されています。

ここら辺は、フォルダ単位⇔曲単位の切り換えが、シャトルの引き出しでコントロール出来たE507と比べると、かなり煩わしく感じました。

裏面右にボリュームボタンとリセットボタン、左にホールドスイッチが配置されています。ストラップホールが最上部にありますね。裏面はクリスタル塗装ではないので、もろプラスチッキーって感じです。

アクセサリーも展示されていました。

シリコンケースや防滴ケース、キャップクリップです。防滴ケースは結構格好いい出来で、使ってみたいなと思わせるものがあります。

カラバリとそれに合わせたネックストラップです。ブルー好きの僕は当然ブルーに惹かれたのですが、これライムグリーンが密かに人気が出そうです。ちなみにブラックだけブラックのヘッドフォン、あとの色はホワイトのヘッドフォンがついてくるそうです。

そのヘッドフォンですが、いつものWalkman付属品とは違う見慣れないデザインをしていました。ただE00xのアンプがいいのか、付属のおまけにしては音が良く、かなり抜けのいい中高域を出していました(ああゆういかにもSonyサウンドな音は好みがわかれるでしょうが)。

僕がどうやって装着するのか疑問だった、キャップクリップですが、実物を見てその面白いくっつき方が分かりました。

このように標準のキャップと違って、一部分がくりぬかれていて、このキャップを付けるとほんの少し穴が開いたようになります。

そして本体側の、このネジ用に切り欠きが出来ている部分に、

このクリップのフックが引っかかるようになっているわけです。この付き方なら、クリップが付きっぱなしでもキャップの取り外しが出来て、そのままUSBポートに差すことも可能になりますね。

あとこのクリップにせよ専用キャップにせよ、えらく高級な塗装がされてまして、なんか角度によってキラキラと七色に輝いてました。

キャップ紛失の可能性ですが、「カチッ」とはまる機構がちゃんとあるので、いつのまにやら外れているということはほぼ無さそうです。外して後に無くしたというのは知りません(^^;)。

 

というわけでNW-E00xを見てきたわけですが、前作NW-E30xに比べ格段に人に勧めやすい製品になったと思います。この軽さと持ちやすさなら、iPod shuffleに負けないでしょう。値段も比較的安いですし、「スポーツタイマー」と「ダイナミックノーマライザー」のおかげで、再生ボタン以外押さなくても楽しく音楽を聴けるようになっているのはアドバンテージですね。

これでより大容量で、アーティストリンクにも対応していたら、と思いますが、それはまだモデルチェンジをしていないNW-Aシリーズが担うべき領域。まずはiPod shuffleに負けないマシンとして、NW-E00xは「良くできました」という秀作ではないでしょうか。

SonicStage CPの出来も良くなりましたし、7月1日のWalkman生誕27周年に向けて、大本命となるであろうNW-A後継機。今度こそSonyらしいWalkmanの登場を願いたいものですね。NW-E00xを見る限り、かなり期待していいと思いますが。


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コメント 8

floss

大変参考になりました。(*^_^*) ダイナミックノーマライザー、いいですね。あ、ふろすのMZ-RH1にもついているんですよね。(*^_^*)。へへ。
7月1日はウォークマンの誕生日ですか。すると、すごいものが出てきそうと、期待しちゃいますね。楽しみです。(*^_^*)
ソニックステージCP、早くインストールしたいのですが、まだ3.4と格闘中です・・・。
by floss (2006-05-30 05:47) 

Virgo

お台場に行けば、アクセサリー群が拝めたわけですね。銀座には本体しかありませんでした。(××;)でも、ライムグリーンは良かったです。

キャップクリップ、手に入れたカタログから色々、思索を巡らせてましたが、なるほどです。よくわかりました。
カタログには、キャップクリップ付属のキャップは金属製との事でしたが、如何でした?
by Virgo (2006-05-30 10:28) 

dグラ

オイラのblogで貴重な感想、ありがとうございました。
頑張れSony!
(なぜか応援)。
by dグラ (2006-05-30 12:31) 

Riever

「香水ビン」よりも小さく、軽いようですね。akoustamさんもおっしゃっていますが、先代NW-E5xxシリーズは小さいけれどなんとなくずっしり来ている感じがあったので、軽量化はポイントだと思います。
バッテリの持ちは、28時間と、約6割ほどになったようですが、「寝るとき充電」すれば問題なさそうですね。仮に1日忘れたとしても、1日24時間フルで聞いている人はいないでしょうし、忘れ続けて危うくなっても、職場や学校などにあるPCや、自分のPCのUSB端子を使えばいい(電気ドロボウ?)わけですし、問題はなさそうです。さらに再生フォーマット(コーデック)も、AAC対応になりましたし、現王者iPodからの乗り換えも出来ますね。
マイナス点はやはり付属の有機ELが小さいことですかね。大きさがNW-E5xxの再生時間表示部くらいです。これではiPod Shuffleからの乗り換えは期待できますが、表示機能ありのiPodからの乗り換えは少なそう。
そして運命の7月1日。はたしてWalkman Aシリーズの新機種はどうなるのでしょうか。ポータブルオーディオのパイオニアとして、そして、前Aシリーズで味わった屈辱を覆すためにも、今までのWalkmanで培ってきた技術の集大成を見せてほしいです。
by Riever (2006-05-30 18:58) 

akoustam

>ふろすさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

いいなぁMZ-RH1届いたんですね。僕はMDではなくDAT派だったんで、今から買っても使い道がほとんど無い製品なんですが、DATもPCにデジタルコピーできるようなの出してから終わって欲しかった…。

2年前の2004年はWalkman誕生25周年と言うことで、7月1日に初のHDD Walkman「NW-HD1」が発表され、7月10日に発売されました。また、同じ7月10日にHi-MD一号機「MZ-NH1」等も発売されてますから、SonyがWalkmanの仕切り直しを高らかに宣言するのに、「7月」というのは欠かせない時期だと思います。僕は必ず何かやってくると思っているのですが、どうですかね。
by akoustam (2006-05-31 02:06) 

akoustam

>Virgoさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

あのキャップ金属製なんですか?なんか全然そんな感じしなかったんですけど(塗装は標準品より金かかってる感じになっているので、悪くはないのですが)。

とにかくあのクリップの付き方は、いかにもSonyらしい小技がきいてるなと思いました。
by akoustam (2006-05-31 02:10) 

akoustam

>dグラさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

お買い物の参考になれば幸いです。dグラさんがSonyを選んでくれると、なお嬉しいんですけど(^^;)
by akoustam (2006-05-31 02:11) 

akoustam

>Rieverさん
コメントありがとうございます。

大きさは同じような感じなのに、NW-E00xの方が半分の重さなので、かなりびっくりしました。それでも28時間再生を確保しているのは、いかにもSonyらしいこだわりかと。

画面はおまけと考えるしか無さそうです。ま、Appleじゃないですけど、あの大きさの製品に細かい操作を要求するのが間違いかもしれませんし、再生と停止ボタン以外はほとんど押す場面も無く、画面を見てああだこうだいじくることもしない、という使い方がベストなんでしょうね。
by akoustam (2006-05-31 02:47) 

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