SSブログ

美しいPCを [Sony・VAIO]

既報の通り、Sonyより夏VAIOの第一弾が発表されました。

VAIOオフィシャルサイト

今回のモデルチェンジでは、本命となるであろうBDドライブ搭載のtype Rや、ノート型の一番人気シリーズであるtype Tの登場はなく、比較的地味なマイナーチェンジが中心になりましたが、その中で異彩を放っているのが、新コンセプト「一枚型PC」を掲げたtype Lです。

今回はこのVAIOの新顔、type Lにしぼってレビューしていこうと思います。

VAIO type L (vaio.sony.co.jp)

それまで根強くあった「液晶一体型デスクトップは売れない。」という業界の定説を打ち破り、大ヒットとなったVAIO Wが登場したのは、2002年の2月のことでした。

その後より小型化してパーソナル向けになったVAIO V、VAIO Vをベースに大型化しVAIO Wの後をついだVAIO type V、もう一度パーソナル向けに回帰したVAIO typeMと、大きくなったり小さくなったりしながら、「液晶一体型デスクトップVAIO」の歴史は長く続いてきました。

そんなVAIOの歴史を受け継いで生まれた、今回のtype L。

市場的にはtype Mと、type V 17インチの後継者として存在することになるのでしょうが、僕にはこいつのコンセプトが、現代に甦ったという印象もあります。

VAIO P (vaio.sony.co.jp)

2003年11月に登場し、わずか一代限りで消えてしまった不遇のデスクトップ機です。当時はVAIOにしては安っぽい作りと、中途半端なデザインに「なんだかなぁ」と思っていましたが、この浮遊感をイメージしたデザインと、ハンドルを使って家庭内を持ち運ぶというコンセプト、立てかけてあるときのたたずまいは、今回のtype Lに通じるものを感じます。

それともう一つ、デスクトップ機なのに、ノートの部品を多用して、コンパクトでスタイリッシュなPCを作り上げるって、NECのこれも祖先にあたるような気がしないでもないですね。

では、そのVAIO type Lを詳しく見ていきましょう。

VAIO type Lと一括りになっていますが、実はこのtype L、19インチディスプレイのLAシリーズと、15.4インチのLBシリーズでコンセプトが全く異なっています。

19インチタイプの方は、基本的には据え置き使用が前提で、キーボードとマウスはワイヤレスで別体になっていて、ACアダプタによる電源駆動のみ。地上アナログチューナーを備えていて、画面の片隅にながら視聴できるような、「VAIO インフォTV」というソフトがインストールされています。画面の解像度は1680×1050とかなり広め。

もう一方の15.4インチは、家庭内での移動使用を考えて、重量を4.5Kgまで軽量化、背面にはキャリングハンドルを備え、バッテリも内蔵されていて、2時間の連続使用が出来るようになっています。

キーボードとポインティングデバイスは、VAIO WやVAIO type Mのように折りたたんで画面にひっつくようになっていて、テレビチューナーは内蔵せず、ロケーションフリーを使ってくれという考え方になっていて、画面サイズは1280×800。

15.4インチの方だけ、VAIO OWNER MADEでシルバー・ホワイト・ロゼの三色が選べるのも、よりパーソナル向けということなんでしょうね。

そしてどちらにも共通しているのが、細かい部分まで練り込まれたデザイン。

19インチの折りたためるキーボードカバーも、15.4インチのキーボード背面も、綺麗なアルミヘアラインが入っていて、今までのパソコンとは一線を画す高級感があります。

また液晶WEGAなどでおなじみの、透明パネルの中に浮かび上がるようにLEDが点くギミックがあるのも、およそパソコンらしくない印象を与えます。

性能的にも妥協はなく、19インチではCPUにCoreDuo T2300を選択可能、次世代PCカード規格「ExpressCard」スロットも持ち、Sonyお得意の高音質サウンドチップ「Sound Reality」で、DSDにも対応できます。

 

今やPCも極端な性能競争偏重時代は終わりを告げ、ハイビジョンビデオ編集や、最新3Dゲームにこだわらなければ、今売ってるほとんどのパソコンが、快適に使えるレベルに到達しています。

そんななかで自社の製品を選んでもらうにはどうすればいいか、地上デジタルテレビチューナーを付けたり、大型液晶テレビ並みの巨大画面を擁したりするなど、各社あの手この手を出してきてますが、Sonyの出した一つの解答が「比類無きデザインの美しさ」ということでした。

実は今日、銀座Sonyビルでちらっとその姿を見てきたのですが(時間無かったので写真は撮ってないです、ごめんなさい。)、見た瞬間どう思ったか、

正直言葉がありませんでした。

ただただ「お~」というため息しか出なかったのです。

この美しさ、皆さん是非とも実機で確かめてください。特に15.4インチモデルの薄さは感動ものです。そして「かっこいいモノ、美しいモノしか部屋に置きたくない」という方、このtype Lなら十分満足できるのではないでしょうか。

性能的にはいくらでも突っ込みどころはありますが、このtype Lはそんなことどうでもいいと思わせるだけの力を感じました。

ついにパソコンもデザインで語れる時代が来た、このtype Lの登場を最大級の賛辞で迎えたいと思います。


nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

nice! 2

コメント 4

はまちゃん

VAIO・Pなんてのもありましたね~。忘れていました・・(^_^;)
Wシリーズは結構好きだったんですが、その後のtypeMの
デザインがいまいち好きでなかったので、このスタイリッシュな
typeLの登場はうれしいですね♪
いろいろソニーも一体型、試行錯誤した結果、ここにたどりついて
このデザインでしばらく続けて欲しいです。
by はまちゃん (2006-04-13 22:48) 

floss

ふろすです。すごいきれいなパソコン、Lですね。
実はちょうど1週間前に島根県内の公共施設にVAIO Pを見かけました。
パイプ椅子みたいなフレームに浮いているようなディスプレイのP。
他のパソコンも並んでましたが、VAIO Pだけが確実に「浮いて」いました。(*^_^*)
(うつくしい、というイメージは残念ながら・・・(;^_^A)
デザインで他を圧倒するソニー。タイプLの登場は本当に嬉しいです。(*^_^*)
by floss (2006-04-14 05:24) 

akoustam

>はまちゃん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

type Mはスタイリッシュというよりは、かわいい系の方向に振りすぎた感がありますからね。その揺れ戻しみたいな感じで、今回のLはおしゃれ方向に戻ってきた感じがします。

とにかく一度実機をみると、あの美しいたたずまいが忘れられません。
by akoustam (2006-04-15 04:27) 

akoustam

>ふろすさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

おお~デザイナの意図通り、浮いてる姿を披露するバイオPって…違~う(^^;)。まぁあのデザインは歴代VAIOの中でもかなり浮いてますけどね。
by akoustam (2006-04-15 04:29) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。