アンバランス [ミャンマーちょこっと自転車旅行記]
28ドルの豪華(?)ホテル、朝食は日替わりメニューになっていて、日曜日はミャンマー名物「モヒンガー(替え玉付き)」でした。
これだと連泊旅行者にも飽きさせないということなんでしょう、ミャンマーの宿は朝食へのこだわりは強いという印象です。
そんな優雅な朝だったので、今日の出発は8時。ただ朝は8時でも冷やりしていて、走りやすさという面では問題ありません。
ただ相変わらず景色は単調。まっすぐな道に平坦な地形が続きます。
なので突如目の前にJ-7(だよね?)が現れたのには驚き(笑)
2時間半かけて45kmほど進んだところでいつもの木に囲まれた集落で休憩。
今日もこのままひたすら真っすぐか、と思っていたら、ここから景色が一変します。
それまで平野だったのが、30mぐらいの上りが始まり、10mぐらいのアップダウンを繰り返す丘陵地帯となったのです。
(写真ではわかりにくいですけど、これ2%ほど上っています)
なので、走るのには苦労をしますが、単調ではなくなった分、俄然やる気が出てきました。
そこからさらに1時間で19kmほど進んだ先の集落でお昼休憩をとりますが、またまた注文もしてないのにバナナケーキが出てきました。
ミャンマーのお店というのは、飲み物だけを頼んだ人に「当然茶菓子も必要だよね?」という思いがあるのでしょうか。
冷やりとしていた朝の様子はどこへやら、昼になればここまで暑くなりますが、
今日は昨日と打って変わって体調がよく(いいホテルに泊まって休めた影響?)、順調に目的地ネピドーの25km手前までやってきました。
で、この写真の先に写っているのが検問所。さすが首都への入口だけあって、ミャンマー警察が通行するクルマ全てを検問にかけています。
僕はパスポートを出して、この先の目的地を言ったら無事通過。
今日の宿泊予定である首都ネピドーの安ホテルへ向けて、田舎道に入っていきます。
しかし首都の手前15kmというのに道はガタガタ、周囲の民家も藁葺き屋根とかのいかにも発展途上国といった素朴な風景が広がります。
途中牛飼いや羊飼いの人たちにもあって、羊や牛を避けながら走ったりと、そんな道に悪戦苦闘しながら後10km、突然広い道にでました。
なんだこれ…
噂には聞いていましたが、これがミャンマーの首都ネピドーです。軍事政権時代に行政首都として計画的につくられ、妙に近代化された人工都市としてヤンゴンから首都機能を移されたネピドーは、こんな道が広がっています。
片側4車線の8車線。舗装は今までのミャンマーの道ではあり得なかった完璧な舗装。理路整然とした中央分離帯の街路樹。なのに、クルマは殆ど通らず、たまにバイクが行き交う程度です。
まるでゴーストタウン。
「ネピドーへようこそ」の看板が白々しい。いったいここを作るだけの土建力をミャンマーの他の都市に使っていたら(ミャンマーは街道こそ舗装しているが、一歩ヤンゴン以外の町中に入るとまともに舗装されていないところがほとんど)、どれだけ国土が発展したでしょうか。
なんともアンバランスな国力の使い方に唖然としてしまいますが、その結果としてネピドーは行政機能とリゾートホテルが共存する摩訶不思議な街になっていました。
なので、僕の宿泊先もリゾートホテル(でも一泊2,000円)。この怪しげな街でいったいどんな夜になることやら。
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