S2 Sports Walkman [Sony・Walkman]
既報の通り、アメリカで発表されて以来、各所で「日本導入を!」と話題を呼んでいた、S2 Sports Walkman NW-S203F/S205Fが、無事日本で発売されることとなりました。
Network Music Style (SonyStyle)
米Amazonにフライング掲載されたときの記事でも触れましたが、アメリカでポータブルオーディオといえば、ジムでのフィットネスやジョギング中など、スポーツをするときに使うというのがメイン市場。SonyStyleの特集ページにもあるとおり、Sonyも北米市場独自の「S2 Sports」というサブブランドを設け、カセットWalkman、CD Walkman、Network Walkman、ヘッドフォンなどを展開してきました。
S2 Sports製品に共通しているのは、S2ロゴに見られるようにイメージカラーがオレンジであること。機器のデザインも、タフネスでありながら「Sleek、Simple、Sophisticated」をコンセプトに、変にごつくならず、スタイリッシュであることを意識した製品群になっています。
このS2 Sportsブランドの製品、僕も以前一つ持ってまして(MDR-A35SL)、黒基調のヘッドフォンが多いなかで、目立つ白メインのボディとオレンジのロゴ、Sonyらしいちょっと軽めの明るい音質が結構気に入っていました。
そんな北米向けに開発された商品であるNW-S203F/NW-205F、日本で出るのは望み薄かなと思っていたのですが、うちの記事にも好意的なコメントが皆さんから寄せられたように、日本でも十分に市場があると判断されたのか、NW-E00xシリーズと並ぶNetwork Walkmanのボトムラインを支える製品として出ることとなりました。
ではその詳しい内容を見ていきましょう。
1.業界初、アルミボディによるスリム&スタイリッシュな防滴仕様
カセットWalkmanの時代から、「防水」「防滴」のWalkmanというのはたくさんありましたが、日本に投入されるNetwork Walkmanとしては初となる「防滴Walkman」となりました。
その防滴性能は「JIS規格防滴Ⅱ型(JIS C0920 IPX2)/生活防水レベル」。
鉛直に対し両側15度以内で傾斜したとき、鉛直に落下する水滴によって有害な影響がない
と定義されていますが、ようは「真横から水滴が当たるとやばいかも」というレベルの防水性能なようです。
またこの手の防水家電製品は樹脂ボディであることが普通ですが、今回は業界初というアルミボディを採用しており、26gという超軽量と質感の高いボディ、防滴性能が完全に両立するという、いかにもSonyらしい製品となっています。
ちなみに毎度恒例のスリーサイズ比較をすると、
・NW-S203F/S205F 20.0mm×96.5mm×21.0mm 重さ26g
・NW-E00x 24.8mm×79.0mm×13.6mm 重さ25g
・iPod shuffle 25mm×85mm×8.5mm 重さ22g
・NW-E40x/50x(香水瓶) 28.8mm×84.9mm×13.9mm 重さ47g
かなり細長い感じがしますね。しかし26gという軽さはすばらしい。その分バッテリにしわ寄せが行ったのは残念かな。
2.充実のスポーツ機能搭載
S2 Sportsブランドなのですから、これが機能の肝でしょう。
NW-S203F/205Fには3軸の加速度センサーが内蔵されていて、ユーザーの運動の状態を検知し、「歩数」「距離」「消費カロリー」を計測する機能が付いています。
また再生モードも多彩で、「消費カロリー」などに目標値を設定し、目標に到達したら再生停止する「スポーツモード」。歩いているのか、走っているのか、ユーザーの運動のペースを検知して、Walk/Run二つのプレイリストを切り替える「ミュージックぺーサー」などがあります。
3.3分充電→3時間再生の高速充電と、45分充電→約18時間の長時間連続再生
先ほど申し上げた通り、軽量化と引き替えに犠牲になったのがバッテリ性能。大きなバッテリが搭載できないため、その昔は50時間連続再生が自慢だったフラッシュメモリWalkmanも、18時間連続再生まで落ちてしまいました。それでも十分な性能なのですが。
4.片手で簡単に操作できる“ジョグシャトル”を採用
通常版のS203Fで1GB、SonyStyle限定版のS205Fで2GBということで、「大量の曲を持ち歩く」というタイプの製品では無いですから、ジョグシャトルによる操作で十分かと思います。ただこれ以上記憶容量が増えると、ジョグシャトルは大量の曲検索に向いたインターフェースではないので、昔の携帯電話にあったようなジョグダイヤルとかにした方がいいのではないでしょうか。
5.多彩な再生機能
曲毎の録音レベルの違いを吸収し、自動で再生レベルを揃える「ダイナミックノーマライザー」。細かい音質調整が可能な「5バンドイコライザ」。本体を3回シェイクするとシャッフル再生モードになる「シャッフルシェイク」などがあります。
「シャッフル・シェイク」は、初代HDD Walkman NW-HD1が発売になったとき、開発者の人が「こんなアイデアもあったんです。」と披露されていて、僕も絶対やって欲しいと思っていたのですが、2年が経過してついに実現されることになりました。
以上ざっとNW-S203F/NW-S205Fを見てきましたが、デザイン、質感、多彩な機能、非常にSonyらしいWalkmanが出てきたなという感想です。
チープさと高級感をうまくバランスさせ、雑貨のようなアイテム感を持つNW-E00xシリーズと、タフネスと高級感をうまくバランスさせ、落ち着いたアクセサリー感を持つNW-S20xシリーズ、まさに両面作戦でフラッシュメモリオーディオの入門機市場は、Sonyが頑張っていけそうです。
でも、これでは最大のライバル「iPod nano」には対抗できません。Walkman Aの後継機はどうなるんでしょうか、期待して待つしかありませんね。
NetJukeシリーズが完売していて、まだニューモデルの発表がありません。
コンポと連動したモデルとしてAシリーズが発表されないかなぁ。。。
なんて、密かに期待しているんですが、さて、どうでしょうね!
by 店員佐藤 (2006-09-01 15:03)
>店員佐藤さん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
コンポなどの据え置きオーディオが沈黙していますからね。ここの連携を含めて、ど~んとまとめて発表とかだったらいいんですけど。
by akoustam (2006-09-01 20:06)
>日本に投入されるNetwork Walkmanとしては初となる「防滴Walkman」
でもメモリオーディオとしては先にMC-P11がありましたよね(笑)
思えばあれもスティック型で共通だったり・・・。
by ahtoh (2006-09-01 23:25)
A608をスポーツクラブで愛用中で全く不満はないのですが、
ちょっと魅力を感じますねぇ。
#18時間ってのがビミョウ。旅行には向いて無いなぁ...。
by mineja (2006-09-02 01:37)
ただの万歩計で終わらせないところがソニーらしいところですね。
akoustamさんのお墨付きってことでかなり心強いですね。
この勢いでAシリーズの方も魅力的な製品を発表してくれると嬉しいんですが、まだまだ先でしょうか…
by SOYN (2006-09-02 08:59)
同じような記事書いていたので書きます。
アルミボディーだったとは知らなかった。確かにSONYらしい。
私もAシリーズが早くモデルチェンジして欲しいです。
by ゆーすけ (2006-09-03 00:12)
>ahtohさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
あ、ミュージッククリップ忘れてた…MC-P10ユーザーだったのになんたる失態(^^;)。NW-MS7以来の歴代ネットワークウォークマンの概要は全部頭に入っているので、自信持って「初の防滴」なんて書いちゃいましたが、そっかそれがありましたね。
http://www.sony.jp/ProductsPark/Consumer/PCOM/Acc/MC-P11W/index.html
by akoustam (2006-09-04 06:53)
>minejaさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
18時間って長いのか短いのか、今ひとつ評価しにくい微妙な長さですよね。それでもUSB充電できるんで、AC必要な機器に比べ、荷物としては少なく済むんですけど。
by akoustam (2006-09-04 06:57)
>vaio_trさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
Eシリーズも売れてますし、Sシリーズもかなり売れそうですから、しばらくはこれでしのぐつもりかもしれません。今度はホントに失敗できませんからね Walkman A。
by akoustam (2006-09-04 07:01)
>ゆーすけさん
はじめまして&コメント&ナイス投票ありがとうございます。
こういうマシンにアルミボディを持ってくるのは、いかにもSonyらしいといったところですね。金属ボディで質感の高さを演出するのは、Sonyのお得意技ですから。
by akoustam (2006-09-04 07:04)