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Zoom-Zoom [Sony・Cyber-shot]

既報の通り、Cyber-shotの中で「カジュアルな高倍率ズーム機」という領域を担当する、“ズームサイバーショット”DSC-H1がモデルチェンジしてDSC-H5となりました。

デジタルスチルカメラ Cyber-shot DSC-H5

撮像素子がフィルムに比べ大幅に小さいデジタルカメラは、カメラ全体の大きさを小さくすることができるため、超望遠レンズを搭載しても、フィルムカメラにありがちなバズーカのような巨大レンズにならない、という特徴があります。

そこでコンパクトなサイズに、焦点距離400mmを超える超望遠域をカバーする高倍率ズームを備えた、「○○倍ズーム」を謳うデジタルカメラが結構初期からありました。

我らがSonyもCyber-shotブランドではなく、Mavicaブランドで1998年に登場した「MVC-FD91」という14倍ズームレンズ機(しかも光学手ぶれ補正付き!)を出していた時期もあり、Mavicaの衰退とともに、このジャンルをカバーするカメラは、ぽっかり穴が開いている状態でした。

そこに再チャレンジとして昨年の6月に登場したのが、12倍ズームレンズに光学手ぶれ補正を搭載したDSC-H1。今回そのDSC-H1が1年ぶりにモデルチェンジ、DSC-H5となったわけですが、一年でどう進化したか見ていきましょう。

 

1.光学12倍(35ミリフィルム換算36~432mm)ズームレンズ搭載

レンズはH1から手をつけてきませんでした。36mm~432mmという12倍ズームレンズに、F2.8-3.7と望遠域でも比較的明るめなレンズ、という特長はそのままです。望遠域をのばすテレコンバージョンレンズ、広角域をひろげるワイドコンバージョンレンズ、といったレンズオプションも同じということで、何も変わって無いと思ったのですが、一点だけ変わっていました。

「SONY LENS」から「カールツァイス バリオテッサー」とブランドが変わったのです。

こうなるとカールツァイスブランドの意味って何?と思ってしまいます。まぁ多層幕コーティング「T*」が無い以上、そこまでこだわらなくてもいいといえばいいのですが、もうちょっとツァイスブランドを大切にして欲しいです。

2.「光学式手ブレ補正機能」搭載

松下のLUMIXの大ヒット以来、手ぶれ補正=綺麗な写真を撮るには必須、という風潮が見受けられますが、普通の人が屋外で広角使った風景写真などを撮る場合、シャッタースピードが十分速くなるので、実は手ぶれ補正はあまり意味をなしません。

それよりも手ぶれが目立つのは、室内などの暗い場面と、望遠域での撮影なので、こういうH5こそ手ぶれ補正が必須なのです。

今回のH5は高感度CCDにも変わりましたし、Cyber-shot N1のような沈胴型のコンパクトカメラに比べれば、望遠域でも明るめのレンズなので、かなり安心して望遠撮影ができると思います。

3.「高感度ISO 1000」に対応

まもなく発売のT30と同じCCDをもってきましたね。前機種H1は1/2.5インチに510万画素、最高感度はISO400相当でしたが、今回のH5は1/2.5インチという小さなCCDながら、720万画素にISO1000相当の感度(高感度モード時)と、カタログスペックは優れているので、あとは実際にはどうなのか、T30やH5などの実撮影画像待ちですね。

おなじみ「クリアRAW NR」ももちろん搭載です。

4.最大16mの到達距離を実現した大光量フラッシュを内蔵

今回最も変わった点がこのフラッシュ。H1が最高到達距離6mだったのに対し、光量を増やし高感度CCDとあいまって、16mという到達距離になりました。レンズが望遠でもフラッシュが短いんじゃ意味ないですからね。これは評価高いです。

5.3.0型大画面液晶モニター「クリアフォト液晶プラス」を搭載

これもT30と同じ3.0インチ液晶を持ってきたわけですが、H1の2.5インチでもこのクラスとしては破格の大きさ、と言われていたのに(その後松下がLUMIX DMC-FZ7で追随したぐらい)、H5でさらにライバルを引き離しました。しかも23万ドットという高画質タイプということで、これからCyber-shotは「大きくて高画質な液晶」がアイデンティティになるかも。

6.電池使用で約340枚の長時間撮影を実現、新たにアルカリ乾電池にも対応

H1ではせっかく単三の形状になっていのに、ニッケル水素電池しか使えなかったバッテリですが、H5からアルカリ乾電池にも対応できるようになりました。個人的にはこれが使えるとさらによさそうですが、どうでしょうか。

 

昨年の発売以来、売り上げランキングにこそ顔を出しませんが、地道に売れ続けているHシリーズ。特に海外ではその評価が高いらしく、僕も海外旅行中に西洋人旅行者の人たちが使っているのを、いくつも見ました。

今回のモデルチェンジでは、ユーザーアンケート等で要望が多かったらしい、フラッシュ周りの強化と高感度化に手がつけられましたが、僕としては、そろそろレンズに手をつけて欲しいかなと。

Tシリーズのときも言いましたが、旅行とかで使うには、望遠よりは広角のほうが使う場面が多いので、同じ12倍ズームでも28mm~336mmとかだとかなり使い出があると思うのです。でも、それだとR1シリーズとかぶるし、値段もあがるし、大きさも大きくなるでしょうから、ちょっと難しいかもしれません。

どっちにしても、最近のCyber-shotの勢いの無さは、レンズ周りの貧弱さに原因があると思うので、そろそろ根本的にCyber-shotのレンズ群ラインナップを構築しなおして欲しいですね。


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コメント 4

はまちゃん

H1が出たのが昨年6月、このジャンルで再登場する時期が
2年くらい遅かったですよね・・ 
もう少し早くH1が出ていれば、私もキヤノンS1ISをわざわざ買わなくて
済んだのに・・笑
どうしてもその時、高倍率が欲しかったのです・・でもソニーにはなかった・・

この機種、Duo専用機になっちゃいましたよね。
こんなデカいボディーなのに・・ (^_^;)
by はまちゃん (2006-04-21 23:22) 

akoustam

>はまちゃん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

ああ、しまった!Duo専用スロットに変わってしまったことを記事に書くのを忘れてしまいました。かなり重要なチェンジなのに。

どうも日本国内はDuoで統一みたいな雰囲気になってきましたね。携帯電話とPSPの影響?
by akoustam (2006-04-22 04:02) 

草野球ニュース

野球場用なら、是非とも欲しいかと・・。でも、ビデオカメラの方が
先ですかな・・・。
10倍ズームアンドツァイズのレンズには魅力を感じますが、
モノラル音声なのは、如何なものかと・・・。
by 草野球ニュース (2006-12-21 20:07) 

akoustam

>草野球ニュースさん
コメントありがとうございます。
by akoustam (2006-12-24 02:04) 

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