BRAVIA S2000見に行ったけど… [Sony・TV]
我が家のテレビ(Sony PROFEEL PRO)が壊れて5ヶ月。メインPC(VAIO NOTE GR)のディスプレイが壊れて10日。いつまでもぐずぐずしていては、全く娯楽の無い生活が続くので、BRAVIA S2000の出来を見に銀座のSonyビルに行ってきました。
イベントをやっているハイビジョンハンディカムHDR-HC3を触って、「これは100%お勧め!」ということを改めて確認した後、階段を上ってBRAVIAの展示がされているフロア3Bに向かいます。
明後日3月10日発売のBRAVIA S2000も3サイズ全て先行展示されていました。
カタログで見ると、前作ハッピーベガのデザインを受け継いだのかなと思っていましたが、
ここらへんベゼルの隅の処理なんかは、QUALIA005や006の流れも感じられて、コスト要件の厳しい中でもよく頑張っているなぁと思いました。
上面部に最低限の操作ボタンがあるんですね。
で、デザインは好印象だったBRAVIA S2000。肝心の画質を評価しようとリモコンを使って、色々と設定をいじってみました。
設定項目は、よくある「ピクチャー」とか「明るさ」といった以外に、「色温度」が4段階、「ガンマ」が3段階から選択できるなど、細かい部分までいじれるので、追い込んでいけば自分好みの画質まで持って行けそうな感じでした。
さすがS-LCDパネルだけあって、視野角も広く、残像感も少なめなので、エッジが立ちすぎて、画像に柔らかさが感じられないという直視液晶の弱点を除けば、ブラウン管派の僕でも買っていいかな~と思えるレベルまで、ようやく到達したと思います。
が、
これはあくまでもBlu-rayやデジタル放送などのHD品質のソースを表示した場合。我が家にはDVDが60枚、LDが40枚と、SD品質のソースが大量にあるので、SDもそれなりに綺麗に映してくれないと使い物になりません。
そこでS2000のチャンネルを「地上アナログ」に変えてみたのですが…
これがもうありえない画質に低下してしまうんです。スケーリングは駄目駄目でボケまくりの映像、26インチ以外はゴーストリダクションチューナーでもないので、ゴースト出まくりと、はっきり言って2~3万円の無名メーカーのブラウン管テレビを見ているような映像になってしまいました。
もともと1366×768固定のディスプレイに、720×480の画像を映そうというのですから、完璧な画質を期待するのが無理なことはわかっていますが、いくらなんでも手抜き過ぎという印象が否めません。
結局Sonyのテレビは、信号そのものを作り替えるDRC-MFv2を持ってこないと、まともなSD画質は得られないのかもしれません。パネル性能では劣る液晶ベガHVXでも、ベガエンジン(DRC-MFv2)のパワーでSD映像はもっとマシな画質で映せたと思います。
今後は地上デジタル放送のエリアも広がりますし、Blu-ray Discの登場でパッケージメディアもHD化するんですから、SDなんて映ればいいやんという考え方もあるんでしょうが、先ほど申し上げたとおりDVDやLDなどのSD品質の映像資産も大量に出回っているのですから、少なくとも今はSDに手を抜いたテレビを作るのは、ちょっとテレビメーカーとしてどうなの?という疑問を抱いてしまいます。
やはりBRAVIA Xの23~32インチへの展開を、Sonyには強く要望しないといけませんかね。40インチ以上のでかい直視液晶テレビはマジいらないんですけど。
そう思わせるのが、Sonyビルのもっと上のフロアにあるQUALIA東京のQUALIA006。
残念ながら先日ディスコン(生産完了)になってしまった006ですが、今でもちゃんと展示されていて、TBSの「世界遺産」知床編を、BSデジタルからBlu-rayに録画した映像を流しています。
毎回のことですが、これを見てしまうと直視液晶では、SXRDの足下にも及ばないなとつくづく思います。自然で柔らかでありながら、精細感も失われないHD画像。どこか不自然で作り物的な液晶テレビの画質とは全く違います。Sonyの42インチ以上の大画面テレビはSXRD(あと3LCD)で展開すればOK!ですよ(この主張も過去何回ここで書いてきたことか…)。
20万円以下のテレビと170万円の006を比べるなと言ってしまえばそれまでですが、これですっかりBRAVIA S2000を買う気は失せてしまいました。SD画質が悪いのは致命的ですし、HD映像はSXRDで見たいなと思ってしまうと、買う理由が薄れてしまったのです。
やっぱりSonyは売れ筋の安い商品よりも、ハイエンドの商品でこそSonyらしさが発揮されるってことなんでしょうね。PROFEEL PROも普通のSonyのテレビよりかなり高かったですから。
というわけで気を取り直して、日比谷にあるナナオのショールーム「EIZO Galleria Tokyo」に行って、もう一つの購入候補FORIS.TVの画質を再確認することにしました。
前回行ったときは「SD画質は期待はずれ。」という評価だったのですが、BRAVIA S2000の後に見に行くと、ブラウン管には及ばないが、他のメーカーよりはいい、と思うようになりました。設定を追い込んでいけば、まだまだ行けそうな感じもありますし。弱点は仕様非公開になっている応答速度がそれほど速くないらしく、黒挿入のような対策も講じていないため、残像感が高めなことでしょうか。
それでもS2000よりははるかに購入意欲をそそられてしまいました。デザインもかっこいいしね。
僕はここ20年以上、Sonyのトリニトロン管以外のテレビを使ってこなかった、大のSonyテレビ信奉者ですが、その僕を持ってしても、結局今のBRAVIAには購入意欲がわきませんでした。
それがPCモニターはともかく、テレビに関しては全くといっていいほど実績のないナナオにひかれるようになるって、Sonyのテレビが赤字になるのもさもありなんと思えてきます。
売れ筋だけど安くてそれなりというBRAVIAを作るのもいいですけど、やはりPROFEELのようなマニアもうならせる憧れの一品を、QUALIAのような非現実的な値段ではなく、手の届く値段で作ってこそのSonyなんじゃないですかね~。
SHARPの真似ばかりしていてもSonyらしさは感じられませんよ。
お店では、地上デジタルが映る地域は、地上デジタル、そうじゃない場合はBSデジタルを流していて、
「HD画質は凄いだろ?」って感じで売ってますよね。
私も近頃の液晶TVのSD画質の手抜きぶりには、ヲイヲイ!って感じです。
QUALIAのクリエーションボックス相当が組み込まれたら、SDで何の不安も無く見れるのかなぁって思いますが(性能はDRC-MFv2以上ですよね ^_^;)
by arkstar (2006-03-08 18:30)
>arkstarさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
電気店で全部地上アナログで展示したら、液晶テレビを買う人はどれくらいいるのだろうか…
QUALIA001の効果は、QUALIA東京と去年のディーラーズコンベンションで見ましたが、さすがに「何の不安もなく」までは行ってないですね。それでも他社は全く追いつけないすごい技術だとは思いましたが。何せ最新のAQUOSの画像すら見違えるように綺麗にしてしまうのですから。
by akoustam (2006-03-09 13:21)
すみません、液晶関連のスレ見ていて目に止まりましたので、自分はいまだに液晶の画面に馴染めないCRT派です、最近のモデルはかなり改善されている様ですが、液晶の弱点と言われているのは応答速度と階調製等ばかりが言われていますが、構造的原因による別な問題が存在するのですが、殆んど知られていないと思います、それは液晶分子を電圧により駆動させている為電磁波による、分子構造体のブレを発生させやすいという物です、この為画面のザワつきや応答速度、諧調性のズレが発生してしまうとのことです。ですので液晶を使う場合には極力クリーンな電源と、電磁波に対する対策が求められます、ナナオの研究所で実際に実験的に対策を施した液晶モニターがCRTに近い特性を出せたらしいです!
by (´・ω・`) (2007-07-20 00:58)