チチェンイッツァ遺跡と少女たち

朝起きたら、昨日走った道を20km元に戻ります。時間にして1時間ほど。向かった場所は「チチェンイッツァ」。これまた世界遺産であるマヤ文明の遺跡です。

そこは大きな施設になっていて、駐車場に自転車を止め、

 

観光バスと観光客でいっぱいになっている入口へ向かいます。

 

 

 

こりゃ一大観光地だな…

まだ昼前ですが、あまりに暑いのでコーラを買うと、600mlで200円。

 

 

これまた観光地価格です。

 

 

入場料は220ペソのウシュマル超え。

なんというか「何もかもが高い」というチチェンイッツァの印象です。

そして入口にカフェだの土産物屋だのが綺麗に整備されているのも、いつものメキシコの遺跡ですが、

 

 

入場して広場に向かう道の両脇も、ぎっしりと土産物屋台が並んでいます。

 

 

これはいくらなんでもやり過ぎ。

そんなツーリスティックな雰囲気に気圧されながら、広場に着くと、見えてきました「ククルカンの神殿」です。

 

 

その北側には「ジャガーの神殿」と「球戯場」があります。

 

 

 

この蛇の頭のようなものを、そこかしこで見るなぁ。

 

球戯場はウシュマルにもありましたが、この輪っかのようなゴールに球を通したら勝ちというルールのバスケットだかサッカーのような球技だそうで、

 

 

マヤ遺跡最大の球戯場らしいのですが、この高さにピンポイントで通すって、すげー技術じゃね？（笑）

 

 

王様用の観戦ボックス席。

 

 

そこから頭蓋骨の台座へと向かいます。

 

 

頭蓋骨のレリーフが刻まれた台座に生首置いてたって、なかなかシュール。

 

 

ジャガーと鷹の台座はレリーフが見事です。

 

 

 

 

 

 

ということで北側の遺跡は見終わったので、いよいよメインのククルカンの神殿に向かいます。

 

 

思えばこの神殿の91段の階段を登りたい、というのがここに来る動機でした。

 

 

そう、昔は登れたのです。

 

 

この春分の日と秋分の日になると、日没とともに階段にククルカンの胴体が影で姿を現すこの階段、

 

 

第11回ウルトラクイズで答えが数字だけのクイズが出され、登りきったら勝ち抜け、というクイズまで実現していたこのピラミッドは、今は登れなくなってしまいました。

 

 

 

 

ククルカンの頭ですが、やっぱりマヤ文明の天文知識がいかに高度だったかを知るには、春分の日か秋分の日に来るべきかもしれません。

 

 

今この自分のいる方角が北。春分の日と秋分の日は真西に日が沈むため、この北辺の角の影が、ちょうど左に見える階段の側面に影を浮かび上がらせるんですね。

そこから戦士の神殿を見て回ります。

 

 

後ろを振り返ると今度は東側からみたククルカンの神殿。東南側の階段は崩れてるんですね。

 

 

戦士の神殿も蛇の頭がありますね。

 

 

千本柱の間や、市場跡を見て回ったあと、

 

 

 

 

 

神殿の今度は南西側に回ってきました。

 

 

こちらも階段は崩れています。

 

 

北側の2面だけ綺麗に復元したんだなぁ。

 

 

しかしマヤ文明の遺跡で、これ土産物として売るかぁ（笑）征服者とともにヨーロッパから来た別の宗教じゃない。

 

 

その後ぐるっと回ったら、チチェンイッツァは終了です。

 

 

うん、意外としょぼかったね（ぉ。これならウシュマルのほうが面白かったかも。

そんなこんなで2時間ほどで回ったチチェンイッツァを終わりにして、もう一度東へ走り始めます。

途中の村で水を買っていたところ、「クレーマ・デ・ココ」とココナッツクリームを売っていた女の子二人と出会いました。

 

 

 

通りかかる観光客の車が、速度が落ちたところで声をかけて買ってもらう商売。ストリート・チルドレンという感じでもないですが、多分家業の手伝いかなんかだろうなと思われます。

 

 

肝心のクレーマ・デ・ココは、1個10ペソで、ココナッツの液と牛乳となんかを固めたようなものでした。

スペインで「アロス・コン・レチェ（米と牛乳のデザート）」を食べた時と似たような感覚だったなぁ。

しばらくこの二人と話をしましたが、僕が40歳だということを聞いて、目を丸くしていたのが印象的。そりゃそうだ、メキシコで40歳となったら立派な大人で、こんな遊びはしてないだろうし。

その後20kmほど東へ走って、バリャドリッドという街の手前で、少し外れた道に入ります。

 

 

この先に「セノーテ」と呼ばれる、ユカタン半島独特の井戸というか鍾乳洞というか、そういうものがあるのです。

Cenote X-kekenと名付けられたこのセノーテは観光地化されていて、60ペソの入場料で施設内の洞窟に入れるわけですが、

 

 

 その先に何があるかというと、

 

 

 

このように地下で泳げる大きな池になっているのです。

 

 

しかも天井には少しだけ穴が開いていて、そこから太陽の光が入ってきます。

 

 

 

なかなか幻想的。水はちょっと冷たくて泳ぎにくいのと、当然ですが深い井戸で足がつかないので、それなりに泳ぎの技術が入ります。

 

 

そんなセノーテを楽しんで、入口でスコールに濡れた服を整理しながら、自分の痛めた足先をもんでいると…

 

 

何がその子の琴線に触れたのか、真ん中の女の子がひょいと寄ってきて僕の足先をもみ始めます。

これにはこのメキシコ人家族さんも大爆笑。いったい何だったんだ（笑）

その後は5kmほどを走ってバリャドリッドの街に到着。

 

 

安宿でスコールに濡れた装備を全展開し、夕食を食べに行きました。

 

 

 

しかしこのフードコート、なんで食べ物屋と宝石店が交互に並んでいるのだろう…不思議だ。

 

 

ライトアップされたカテドラルを横目に宿に戻って就寝です。明日はトゥルムへ向かいます。