登る登るよ自転車登る [メキシコちょっと贅沢自転車旅行記]
滞在も5日半となって、ようやくメキシコのリズムに慣れてきました。
今朝も9時に宿を出発したわけですが、
前も書いたようにサマータイムで日本とは時間配分が2時間ぐらい違うので、朝9時でも日本の夏の朝7時ぐらいに出発したような気候と街の様子です。
そんな中ケレタロを出て東に向かうと、最初の試練は、高速道路と一般道のインターチェンジをすり抜けながら、メキシコシティに出る道にちゃんと乗っかることです。
これがまぁ一苦労。なにせ一般道でも普通に時速100kmオーバーで走るのがメキシコですから、朝ラッシュなど関係なく、バンバンと自動車やトラックが高速で駆け抜けています。
そんな中を自転車で横断したりしなくてはいけないのですから、事故に遭わないかヒヤヒヤもの。
慌てて加速しようとペダルを踏み外して、空回りしたペダルをすねにぶつけたりしながら、どうにか目的の国道に乗ることに成功しました。
で、ここからがまた大変。
ケレタロの東側は丘になっていて、いきなり1715mのケレタロから210mの登り。
しかも登り坂になると登坂車線を増やす意図なのか、一番右の路肩すらも車の走行車線に使われてしまうため、大型トラックが来たら逃げ道もなくすぐ脇をすり抜けていくのです。
どうにかこうにか登りましたが、もう死にそう…
そこから一度1800mまで下って、次の大きな街サン・フアン・デル・リオまでの40kmは平坦な道が続きます。
そしてサン・フアン・デル・リオを過ぎたら、また次の登り。
ここから15kmで300m上がって2100mまで上昇したら、そこにまた料金所。
料金所にはメキシコ陸軍の人がいたのですが、別に自転車で走ってることが咎められるでもなく、逆に挨拶してもらったり。普通に自転車が走るのは容認されてるのね。
さすがにここまでの65kmほどで、体力を大きく消耗したため、昼飯をとります。
「こっちで食いな」
と元気に客引きしてた兄ちゃんに誘われて入ったドライブインのちょっと高い一つ10ペソ(80円弱)のタコス。たださすがにタコスの食べ方も慣れてきました。
まず挟む具(肉の種類)を選んで、数を注文したら、出来上がってくるので、
テーブルの上にあるトッピングを好みで入れて、
こんな風にして食べると絶品。トッピングは生玉ねぎのみじん切り、スパイス何種か、ライム、香草が一般的です。
これで一気に体力回復。ここからは1km走って10m高度が上がるぐらいのゆるい登りをドンドンと進んでいきます。
心配なのは天気。この写真の左側にみえる遠くの雲、どうやらスコールを降らしてます。
「あれに捕まったら最悪だな」
幸いこの雲はこっちに来ることなく、曇の天気の中を走り抜けることが出来ました。
30kmほど走って280m上昇。高度2400mを超えたあたりに大きなガソリンスタンド。峠の茶屋といったところでしょうか。
本当の峠はその12km先、高度2560mのところだったんですけどね(笑)
此処から先は今日は下るだけです。なので、この旅初の「4Kアクションカム」の出動です。
といっても、4Kで撮ったら手ぶれ補正が効かないので、ここでは2K撮影。ヘッドマウントしたのでヘルメットが映っちゃってますが、この時速30-40kmで駆け下る様子から、メキシコ国道の交通量と道路の様子が少しは伝わるかなと思います。
なお下りは全部で25分続いたのですが、このビデオは峠を走りだしてからの冒頭1分30秒間です。
で、14km高度にして270mを下ったところで、宿を決めないといけません。
当初の予定では、ここから少し道を外れて10kmほど離れたところにある街にホテルが一軒あるのがわかっていたので、最初はそこへ行く予定でした。
ところがこの下ったところにあるサン・フランシスコ・ソヤニキルパン村に「Rest-Inn」というホテルがあることが、町中の看板でわかりました。
こんな小さな村にホテル?とも思ったのですが、この写真にも写っているように、雨季のメキシコ恒例、夕方から夜のスコールを降らせる雨雲がすぐそこに迫っています。
ここでさらに10km走っていたら確実に雨に巻き込まれる…
時間は17時50分。とにかく村外れにあるホテルに行ってみよう。で、行ってみたら、
おい(笑)なんだこの立派な中級ホテル。こんな何もない村になぜこんなホテルが、需要あんのか?
なんてことを考えながらレセプションに行ってみると、案の定「660ペソ(≒5100円)よ」という答え。高い、明らかに自分の旅行の予算的には贅沢。
ですが、他のホテルがあるわけでもなく、10km先のホテルがここより確実に安くていい宿とも限りません(価格情報はない)。
ということで諦めて泊まることにしました(ぉ
でもこれが大正解。チェックインして部屋で荷物を広げ始めた頃、ものすごい雷と大雨がやってきます。
あのまま走り続けていたら、にっちもさっちも行かなくなってただろうな。
自分の幸運に感謝しながら部屋を観察すると、さすがは中級ホテル。
洗面台もシャワーも綺麗で、熱いシャワーが勢い良く出ますし(海外の安宿はこの「熱いシャワーが勢い良く出る」というハードルを超えられないところが多い)、
アメニティもきっちり整っています。
弱点は落雷でルータがすっ飛んでしまったのか、客室で当初はつながっていたはずのインターネットが、WiFiは繋がるのに有効なIP構成が得られずインターネットにつながらない状態になってしまったことでしょうか。フロントに行って「大元のルータ再起動してくれい」と依頼したものの、やっぱり直らず。僕に見せてくれれば色々いじってあげるのに(笑)
夕食も村には食堂も見つからないので、ホテル内レストランで食事。
Sopa de Pasta
Tampiquena(タンピケーニャ:お米と豆料理とステーキのプレートらしい)
結局「ちょっと贅沢旅行」らしい夜になってしまった、今日の日でした。
明日はメキシコシティに入ります。
すぐ横を追い越していくトレーラーの映像を見てビックリ。交通安全のお守りは持っていかれましたか?(心配)。事故にだけは気を付けて無事に帰ってきてくださいね!
by as (2015-07-23 22:38)