一度きりの人生だから [メキシコちょっと贅沢自転車旅行記]
以前、ベトナム縦断自転車旅行をやったのは2012年3月のことでした。
あの後周囲からも「海外旅行は行かないの?」と何度も尋ねられたり、自分自身も次の旅行を計画する中、2013年GWは東北太平洋自転車縦断、2013年夏は屋久島、2014年夏は利尻島と、国内旅行に専念していたのは、ある一つの理由がありました。
そして2015年、その海外旅行を我慢していた原因が解消し、会社からも休まなかったGWや夏休みを全部連結して3週間休むのはよい、という許可が下りたので、ついに計画を実行する時がやってきたのです。
7月17日早朝、台風が迫る中、いつも通り自転車を最寄り駅まで走らせ成田エクスプレスに飛び乗ります。思えばこの時に全く雨に降られないということで幸運を使ってしまったのかもしれません。
やってきたのは成田空港第一ターミナル。
毎度のことながらカウンターで自転車を預け、ササッと飛行機に乗って海外に高飛び…のはずですが、今回は向かう場所が違います。
「ANA SUITE CHECK-IN」。
「Zカウンター」とも呼ばれる、成田空港にだけあるANAの上級会員やファーストクラス利用者のための、専用チェックインカウンターです。
なぜここにakoustamが?ですが、それは後ほどお話するとして、入ってみると確かにVIP向け、広々とした空間で段差もなくそのまま荷物をカートに載せて預けることさえ出来ます。
待っている時もソファーでのんびり。
カウンターに行けばおしぼりも出るし、飴は取り放題だし(笑)
そんなこんなで僕も自転車を預けます。しかしやはり恒例行事からは逃れられません。前回ベトナム旅行で「三辺の合計サイズ203cm」というルールに引っかかって、15,000円のサイズオーバー料金を払うことになった失敗を踏まえ、今回はよりコンパクトな輪行袋に入れて対策していたのですが、今から乗るANAのルールはクリアしたものの、その先で乗り継ぐユナイテッド・エクスプレス(サウスウエスト航空運行)の「三辺の合計サイズ158cm」に引っかかり、$200を払えという話になったのです。
ANAのグランドホステスさんもなにせVIPカウンター担当の係員の方ですから、むちゃくちゃ丁寧で恐縮しきりという状態だったので、こっちもさすがに泣きついたり交渉も出来ず、素直に24,800円を払うことにしました。
自転車遊びに厳しい時代が続くなぁ…
そう、$200の超過料金まで払ったんですよ、うん(ここで伏線を張っておく(笑))
そんなこんなで専用の保安検査場で待つこともなくチェックを受けた後、出国審査をこなし、乗る飛行機が待っている第5サテライトに向かいます。
といってもフライトは2時間半後。その間何するかって言うと、ここに行くわけです。
入り口は同じですが、今日は入って右側、
「ANA SUITE LOUNGE」です。いちおう僕も「ANA LOUNGE」の利用権は持っていますから、左に進むのはこれからもありえますが、今回だけは右なのです。多分人生のうちで二度の入れない場所になるのでしょう。
ここもVIP専用LOUNGEですから、入っただけで席を案内され、飲み物も頼んだものを持ってきてもらえます。
ここではまずオレンジジュース。おしぼりはこれから何回出会うのだろう。
ANA SUITE LOUNGEでは、単にソファーで休むだけでなく、
マッサージチェアルームがあったり、
PCが置いてあるビジネスルームがあったりします(懐かしのVAIO SBでした)
そうそうこのビジネスルーム、個室型の漫喫みたいに各ブースにテレビもあって、それもBRAVIAだったのですが、
何故かヘッドフォンだけはAKG、何故にAKG?(笑)
そして、輪行のための自転車の分解・梱包作業で油まみれになってしまった僕が向かったのは、シャワールーム。
受付で搭乗券と引き換えにこんなアメニティがプレゼントされます。
しかもシャワールーム内にも一式セットで揃っているので、もらったアメニティを使う必要がありません。こりゃ土産だな(ぉ
これで思いっきり油を洗い落とし、さっぱりしたら朝食をとることにします。
こうやって色々取り揃えられていますが、なんだかビジネスホテルのビュッフェ朝食みたい。11時を過ぎると朝食タイムではなくなるので、メニューが変わり、もちょっと豪勢になります。
なので、この後のことも考えて食べるのはセーブしながら…
のはずだったのに、結局ヌードルバーに行ってANAオリジナルチキンカレーを頼んでしまいました。意外とスパイシー。
ヌードルバーはヌードルバーでなんだか学食とか社食のカウンターみたいなノリなのが笑ってしまいます。
そうやってのんびり過ごして2時間潰した後、やってきました搭乗時間。このゲートの長い待機列をすり抜けてチェックインした先で、ボーディングブリッジはふた手に分かれています。
当然ここは右にしか進んだことのない僕の旅行人生。でも今日は違います。進むべき道は左なのです。
これこそが3年間海外旅行に行っていなかった理由でした。3年前のベトナム旅行でANAのマイルを使い果たしたあと、またコツコツと貯めていたマイル、会社で出張仕事が多くなったのも相まって、ある時期から急速にそのマイル数が伸びて行き始めます。
「これならエコノミーでどこか海外に行くより、2015年にファーストクラスに乗れるんじゃね?」
そのことに気づいた僕は、2015年に向けて会社の休みとマイルを貯める計画に変更したのです。そして予定通りたまった12万マイル。さらに6月から運行が始まったANAの成田-ヒューストン便。これで今回の旅先も決定です。ヒューストンにさえ行けば、そこから先乗り換えて中南米に行きやすくなったというわけ。
でも、3年という有効期限がある中で、今後こんなハイペースでマイルが貯まることはないでしょうし、ANAもJALもファーストクラスの必要マイル数をこの春に引き上げてしまったので、この体験は二度と味わえない可能性が濃厚です。ならば、
「一度しかない人生、一度きりの贅沢をここでしてみよう」
それが今回の自転車旅行のテーマになりました。
さあ未知の領域へ進んでいきます。
赤絨毯のボーディングブリッジを一人で歩いたその先には、
ファーストクラスの広々とした席が!
しかも8席あるうち、今日は僕を含めて2名しか乗客がいません。ほとんど貸切状態で、窓側「2A」を予約しておきました。
CAさんに「ほんと場違いですんません(^^;」と苦笑いしながら、その設備を観察していきます。
ゾディアック・シート・フランス製のシートにかけてみると、23インチあるパーソナルディスプレイもはるか前方。足をおもいっきり伸ばしても、まだこんなに余裕があります(汚い男の足見せてすんません…)
ディスプレイの下には大型テーブルがあって、手前に引き出す事ができます。しかも引き出すと単にスライドしてくるだけでなく、少し下に下がりながら出てくるので、乗客の手元ではちょうどいい高さになるという細かい芸も見せてくれます。
配られる乗客用ヘッドフォンはSonyのMDR-10RNC。JALのファーストクラスはBOSEクワイエット・コンフォートなので、完全にライバル同士の争いになってますね。
シートを囲んでパーソナル感を出すシェル(日本のジャムコ製)には、細々とした収納がついており、ヘッドフォン端子も収納のなかにあります。なおNC駆動のための電源もケーブルから取るので、この10RNC、自分のWalkmanに挿しても音は出ませんでした。
シートコントローラはタッチパネル式になっていて、
有線接続でこんなふうに手元に引っ張りだすことが出来ます。
このシートが電動で自由自在に動くもので、座った状態で動かすと、まるでホワイトベースの中で自分がガンダムとして起こされるような気分に(わかんねー例え(笑))。
他にもこのシェルにはペットボトル収納やメガネ収納なんかもあったりします。逆に収納しっぱなしで忘れ物が増えそうな気も…
パーソナルディスプレイのコントローラも、
やっぱり収納されています。
座ったところでウェルカムドリンク。「オレンジジュースとシャンパンどちらになさいますか?」と言われたら、
酒飲めない人間はオレンジジュースにするでしょ(笑)
この程度の飲み物だったら大型のメインテーブルを使う必要はありません。小さな回転するカクテルテーブルがあります。
が、この写真で分かる通り、このシート窓が遠い上に収納のせいで両サイドがシェルに囲まれているため、半身を乗り出さないと窓が見難いんですよね。どうしてこうなった>ジャムコ
さて、11時15分定刻になったらドアが閉じられ出発です。しかし、台風の影響なのか出発便が混み合っており、滑走路にたどりつくまで45分。実際に16Rから離陸したのは12時でした。
程なくして水平飛行に移ると、今日のMENUがCAさんから配られます。エコノミーのリーフレットみたいなのと違って、立派なブックカバーに収められていますね。
中にはドリンクと機内食のMENUが2冊。
まずはアミューズをいただくための食前酒を決めてくれというので、見てみますが、まぁ、酒が飲めなくても、これ行かなきゃダメでしょ。
■クリュッグ・グランド・キュヴェ。
僕には全く縁のないシャンパンですよ、シャンパン(笑)
グラスに注いで、目の前の画面を一番好きなマップ表示にしたら、
かんぱーい!
続いてアミューズが出てきます。
■柚子風味のチーズバー
■フォアグラのムースの京鴨生ハム包み 無花果のコンフィチュール添え
■蟹爪のフライ 中華風黒胡椒ソース
■ソフトドライビーフと紅芯大根のロール仕立てと富士の虹鱒のスモークの薔薇仕立て
ですって。これがどれも美味しくて。シャンパンもどんどんすすみます(酒飲めないんじゃなかったっけ?)
結局根っからの貧乏性がたたって、クリュッグを2杯も飲んでしまいました。これが後に事件を…
アミューズが片付いたら、CAさんにテーブルクロスをかけてもらいさぁ機内食の始まりです。
今回は洋食・和食のうち、六本木にある3年連続ミシュラン2つ星というフランス料理店「Restaurant Ryuzu」の飯塚隆太氏プロデュースの洋食にしました。
最初はアペタイザーから、
■キャビア コンディメントを挟んだスモークサーモンとともに
を選択。キャビアなんて初めて食べますよ、だからどう美味しいかも説明できません(笑)とにかく美味かった。
続いて
■バゲット(ANAオリジナルブレンド北海道産小麦粉100%、フランス産天然酵母を使用)
で口直し。これが香ばしくて、中が程よく柔らかくていいんです。フランス旅行で色々とバゲットは食べたことありますけど感動モノでした。
コースはサラダに進んでいきます。
■ガーデンサラダにミモレットチーズを添えて
シャキッとした新鮮サラダを飛行機の中で食べられるなんて、エコノミーのしなったラップカバーのサラダと比べてはいけません(ぉ
口直しのブレッドは2つ目をもらうことに
■オニオンブレッド
もオニオンの香りがいいですね。
で、CAさんに「お肉に合う赤ワインはいかが?」と勧められ、ここで見栄張って赤ワインも頼むことに
■ホーニッグ・カベルネ・ソーヴィニヨン・ナパ・ヴァレー 2012
ブレッドもさらに3つ目「セモリナ・トマト」を頂いています。で、このホーニッグなんですけど、酒苦手な自分でもわかるほど、切れ味するどい赤ワインでした。
チリ・アルゼンチン・スペイン・フランス・イタリアでちびちびと試したことがある赤ワインに、なんというかこんなハードに突き刺さるタイプはなかったなと、まろやかさを排除した強烈な印象でした。
なので、メインディッシュは当然これです。
■牛フィレ肉のポワレ 黒トリュフの香る牛蒡とともに グリーンペッパーソースで
火の通り加減も絶妙だし、牛蒡とトリュフがいいアクセントになってるんです(マナー的にこの写真はどうかと思うのですが、どうしても記録を残したかったので)。
こうしてメインまで行ったら、ワインもまだあるので次はチーズプレートを頼みます。
■北海道産手づくりシャウルス ブルー・ド-ヴェルニュ ローブ・デ・ガリッグ ナポレオンヴュー
チーズはフランス旅行以来何年もはまってるので、これも美味しゅうございました。
…とここまで来たところで、調子に乗って酒を飲んだツケが回ってきます。シャンパン2杯に赤ワイン1杯。リアルの僕をご存じの方はよくおわかりの通り、ビール350ml缶が生理的なアルコール摂取限界点である人間ですから、こんなに飲んだら体がおかしくなってしまうのですよ。結果、なんとここで食事の途中なのに、
寝落ちしました(爆
2時間ぐらいたったでしょうか、いつのまにやらテーブルも食器もグラスも全部片付けられ、リラックスモードで座っていた僕にはブランケットに掛け布団までかけてもらってる状態に気づいて、あれ?あれ?と。
外を見たらこんな景色。何やってるんでしょうかね。ただアルコールのせいで頭はガンガン痛みます。それにしてもCAさんはさすがプロの手際の良さ、僕が全く気づくことなく片付けて布団までかけてしまうとは…
そして、ふと見るとそこには南アルプス天然水のペットボトルが。僕が欲しい物を完全に先回りして読まれてましたね。
そんなこんなで3時間ぐらいのインターバルをおいて頭痛をとってから、CAさんにお願いして最後にコースのデザート締め儀式をやらせてもらいました。
■マンゴームースのガトーとバジルのソルベ
バジルのシャーベットでどうなの?と思ったんですが、海外でこういうの食べたことある!って味でした。もちろん美味。
で、飲み物に
■千疋屋の温州みかんジュース
でございます(横山三国志かよ!)。
「まだ甘いもの行けますか!」とCAさんに押され
■プティフール
で完全に締め。ファーストクラスってこうなんですね。機内食が配られる時間が決まっているエコノミーと違って、乗客がいつ始めて、いつ終わらせてもいい。まさにパーソナルなわがままを叶えてくれるのがファーストクラスだと。
ひと通りフランス料理を堪能したので、今度は本格的に睡眠をとることに。
本来は自分のシートをベッドモードにするはずですが、今日は空いているので2Aの隣の2Dにベッドメイキングされていました。
この写真はα99で撮っているため、デジタル補正でやけに明るく写ってますが、実際は機内就寝モードでかなり暗い状態です。寝るときにはシートがフラットになるだけでなく、その上に東京西川のAiRマットレス、枕に掛け布団まで用意されるので、完全に「ベッド」気分です。
ああ、あのエコノミーの苦痛とは別世界が同じ飛行機の中にあるのだなぁ…
トイレに行っても、トイレの中もお洒落だし、いやはや本当「人生一度きりの贅沢時間」ですわ。
さらに3時間ほど横になって休んだら、ヒューストン到着1時間半前。スッキリ目覚めて朝食をいただきます。
■小 鉢 煎り浸し
■煮物変わり 焼き丸茄子 肉味噌
■主 菜 鯵開き
■御飯 お粥を選択
■御飯のおともに ちりめん山椒を選択
こんなザ・日本の朝食を機内で食べれば元気も出ます。最後はフルーツプレートをいただいたら
着陸体勢に入って、無事アメリカ合衆国のヒューストン・ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港に到着。12時間半の長旅はこうして終わりを告げました。
ANAのファーストクラス体験はこれにて終了です。自分と縁のない世界を見ると、色々と面白いものですね。とにかくANAのCAさんが最高のホスピタリティでした。またいつかお会いできる日を(くるかい!)
さあ、ここからは気分を転換して、いつものドタバタ旅行Blogに戻ります(笑)
2007年のコスタリカ旅行以来、8年ぶりに来たここヒューストン。到着は予定より20分遅れて9時50分。11時55分には乗り継ぎ便がフライトするので、わずか2時間しかありません。
長い列を消化する気のないアメリカ仕事な入国審査を無事通過したら、自転車を一度受け取って(成田で目的地までチェックイン済みだが、税関検査の関係上、一度受け取って、税関を通って預け直しになる)、税関は「旅行」「俺のチャリ」の二言で通過します。
税関のすぐ先に、預け荷物のリチェックインブースがあるのですが、僕の自転車を見た係員は「デカイな…そこ置いといて、それでいいから」と、放置プレイっぽい雰囲気を漂わせます。「いいのかなぁ」と思いながらも、指示に従って自転車を置いたら、フロアを上がって再度保安検査です。
相変わらずベルトも靴も全部外して、ポケットの中のものも手に持ってバンザイしながら360度モニタリングの機械に入るという超厳重検査。アメリカだなぁと思いながらどんどん進んでいきます。
乗継便がでるのはターミナルDから遠く離れたターミナルB。各ターミナルを無人でつなぐSKY LINKに乗って移動です。
ターミナルBでは8年前にも見たおなじみの光景が。
これなんで等間隔でみんな床に座っているかって言うと、そこにコンセントがあるからなんですね。8年前は僕もあの中の一人でした。
建物自体が古く雑然としたターミナルB北側には、これから乗るユナイテッド・エクスプレス(スカイウエスト航空運行)のCRJ700が駐機しています。ANAで上陸してから1時間20分、なんとか出発には間に合いました。
が、こんな小さなリージョナル機に自転車載るのか?と不安も。
定刻通り11時55分にドアクローズとなったUA5183便は、何故か誘導路で止まってしまいます。
「フライトプラン管理コンピュータに不調」
というような機長からのアナウンスがあって、結局一度ターミナルに戻ることに、そうしたら操縦席に技術者らしき人が乗り込んできました。
色々といじっていたら今度は機長から
「グッドニュースがあるよ。直りそうだ」
というアナウンス。結局定刻から1時間遅れで目的地に向かって飛び始めます。
今日の目的地はメキシコ。初めて訪れる国ですが、入国カードや税関申告書はスペイン語だらけで、自分の脳内も久々のスペイン語モードに切り替えです。
2時間のフライトで15時に目的地到着。小さな空港なので地面を歩いて入国審査に向かいます。
で、入国審査が終わって預け荷物受け取りの段階になって、最大の大事件が発覚しました。
ロストバゲージ
つまり、僕の自転車は飛行機に載っていなかったのです。おいおい、$200の超過料金までとっといてこの有様かよと…しかも珍しいことに、僕と全く同じルートで日本から来た若い男性がいたのですが、その人も同じくロストバゲージして、荷物がないという話に。彼は僕のような遊びではなく駐在仕事だそうなので、荷物も巨大だったのでしょう。なんにしても二人共ユナイテッドのカウンターにクレームを入れに行きます。
カウンターで言われたのは
「次の夕方ヒューストン発の便に載ってやってくるよ!(サムアップ)だから君の荷物はホテルに送ってあげるぜ」
「…」
ということ、どうやらANAの20分の遅れで預け荷物のリチェックインが遅くなり、自分たちの便に載るように空港内で輸送が間に合わなかったようです。
そこはかとない不安が湧き上がりますが、こればっかりはどうしようもない。書類だけもらって退散します。
唯一の救いは、今回非常に珍しいことに僕自身が今日の宿を日本から予約していたことです。
本来、僕の旅行は最初のホテルすら決めずに行くことがいつものことなのですが、今回ばかりは「何が起こるかわからない」という予感もあって、
ちょっと高い(1泊6千円)けれども、日本から予約できるホテルをとっていたという。もしこれがホテルも当日飛び込みだったら、送ってもらうのも一苦労…
そんなこんなで、今日僕がいるのはメキシコの世界遺産の街「グアナファト」です。
本当はこのレオン・グアナファト空港から街まで40kmを自転車で自走する予定だったのですが、こうなった以上タクシーでいくことにしました。
事前チケットという明朗会計で440ペソ。時速130kmでぶっ飛ばす、ぶっ飛んだ運転手の兄ちゃんのおかげで30分ほどでホテルに到着しました。
一通り片付けたら、街に繰り出してみることに。
グアナファトは町並みそのものが景観となっている旧鉱山の街で、街そのものが世界遺産になっています。
そして宿のWi-Fiで調べて向かったのはメキシコ最大手携帯電話キャリア「telcel」のショップ。
ここでSIMフリーiPhone用のプリペイドSIMを買って、今回の旅行に活用しようという目論見です。
さすがiPhoneを公式に取り扱うキャリアだけあって、nanoSIMもあるし、店員も手馴れています。
「あなたのそれはSIMロックかかってる?(ローカル?と聞かれた)」
「うんにゃSIMフリーiPhoneよ(フリーと答える)」
「じゃあまずSIM(メキシコでは「チップ」と呼ぶ)を発行するわ」
「で、アクティベーションしてあげるから、そしたらプリペイドのチャージ金額をレジで払って」
「払い終わったら、5050にSMSしてプラン申し込みね」
これで完了です。このように何日有効で何GBついてくるかでによって様々なプランがあり、今回は30日間/3GB/399ペソの「Alto30」にしました。
399ペソは3200円弱なので、かなり高いですが、それでも海外パケ放題2日分以下なわけで、SIMフリーiPhoneの本領がここで発揮されます。
一つアドバイスをしておきますと、SIMフリーiPhoneをMVNO(いわゆる「格安スマホ/格安SIM」)で運用している人は、現地のSIMを指す前に、そのMVNOの「APN構成プロファイル}を削除しておきましょう。プロファイルが残っていると、それが阻害して現地の公式iPhoneキャリアのAPN設定を呼び出せなくなりつなぐことが出来ません。逆に削除してあれば、SIMを挿すだけで作業不要でAPNが自動設定されます。
携帯電話が動くようになったら、telcelショップの目の前がグアナファトで一番大きな市場「イダルゴ市場」だったので中に入ってみます。
フルーツ屋
雑貨屋
雑貨、雑貨、雑貨…ってなんだこの「MONY」って、しかも電気製品じゃなくてヘアピンじゃないか(笑)なにゆえSonyブランドをパクる必要が。
そんな楽しい時間を過ごした後、65ペソの鶏の丸焼き定食食べて、
今は自転車が届かないかとホテルで待っている。今日はそういう日でしたとさ。
長い長い7月17日でした。
すげぇ〜どんだけ移動してそんなにマイルがためられるか
わかんない(^_^)
未知の領域がまたすごい。
搭乗待合室もしかり、飛行機内のファーストクラスしかり。
私もいつかは乗ってみたいなと。
これからの旅どうぞ気をつけて行ってらっしゃってください。
by Santa (2015-07-18 22:15)
日本の鉄道駅から出発して
メキシコの街角まで一気にトリップですか。
これからの旅の景色を楽しみにしています。
しかしロストバゲージですか。
旅は何が起こるかわからないから旅なんですね。
by 店員佐藤 (2015-07-20 22:08)