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笑顔の日常へ [日記]

僕にとっては毎週土日恒例、朝の仕事メール10連発で7:00ぐらいに目覚めさせられるのは、この福島の山の中にいても変わりませんでした(笑)

ともかく起きたので、iPhoneで音楽を流しながら(こういうとき音質も何もあったもんじゃ無いとはいえ、スピーカー付きであるiPhoneの便利さを実感。荷物を減らすためにWalkmanは持ってこなかった)、少し準備運動をしてみます。

しかし、温泉に入って一晩寝たぐらいでは、もうどうにもならない年齢ですので(涙)、肩、膝、腰、尻といったあたりはかなり痛みます。

そしてホテルの朝食へ。

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普段はほとんど朝食抜きというのに、こういう場所に来るとモリモリと食べてしまうのは、何故なんでしょうね。

「登りの日」だった一日目と違い、二日目の今日は「下りの日」。

なので朝9:30ぐらいにチェックアウトして、ゆっくりとホテル前をスタートします。

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雨は止み、下の福島市はすでに晴れているようで、その様子がホテルから見下ろせるぐらいなのですが、

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 肝心の浄土平は雲の中。

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なかなか「晴れ」というわけには行かないようです。

最初の高度60mは昨日夕方真っ暗闇の中を走ってきた道。10分も走るとその標高1220m、土湯峠に到着です。

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下に長いトンネルの新道が出来て、この旧道の峠の交通量が激減したからでしょうか、峠のドライブインはうち捨てられた廃墟となっています。

峠の反対側は、昨日走ってきた裏磐梯・猪苗代方面。

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こちらも晴れとは行ってないようですが、高度1000m以下の山で紅葉が進んでいるのが、遠望できます。

で、ここからが今日のメインイベント「磐梯吾妻スカイライン」のスタートです。

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この磐梯吾妻スカイラインは通常むりょ…もう説明はいいですね(笑)この道も無料開放中です。

まずはひたすら登っていくのですが、

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予想通り霧がひどいこと、ひどいこと。視界が数十mも無いので、自転車のライトをつけて走ります。

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後ろを振り返るともうさっき走ってきたところが見えない状態に。

それでも、道は意外と緩やかで平均斜度3~5%ぐらいの登りを、慌てずに走っていくと、あっさりと最高高度地点1622mに到達してしまいました。

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それでもこんな道を自転車で走るのが、よほど物好きに見えたのか、観光バスのおばちゃんから手を振られたりしたりもしました。 

これで今日の登りは終了。結局二日間での累計上昇高度は2000mでしたね。ここからはゴール地点の福島駅(標高約80m)まで、1540mの下りが続くことになります。

最高点からしばらく走ると、そこは浄土平。

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ここはこのように一切経山から立ち上る噴気のためか、背の高い植物が生えず、ちょっと周りとは違う風景を醸し出しています。そしてもう一つあるのが、吾妻小富士。

小型の富士山のような形をしたこの山は、最高点が標高1707m。昔の噴火のために綺麗な円形のカルデラをしています。

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ここから東側を見下ろすと、浄土平。

浄土平パノラマ写真(PetaMap)

北東側には、これから僕が駆け下る霜降方面(花崗岩が露出して、白い山になってるあたりからその名前がついたらしい。なんか日本ぽくない風景)

霜降と磐梯吾妻スカイラインパノラマ写真(PetaMap)

そして東側を見下ろすと、雲の合間にはるかに福島市街が見下ろせます。

吾妻小富士からの福島市街方面パノラマ写真(PetaMap)

こうして吾妻小富士のカルデラを1時間ほどかけて一周したら、レストハウスで味噌団子を買ってエネルギー補給。

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長い長い下りの始まりです。

硫黄臭の中を荒涼とした霜降付近を走っているとこんな看板が、

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え~と、窓のない自転車はどうすればよろしいのでしょう…(笑)

確かにその臭いから考えると、あまり体に良いガスとは思えません。ここは素早く駆け下ります。

昨日と違い路面も乾いているので、下りはいつもの自分のペース。時速40Km~50Kmで、対向車に気をつけながらハイペースで走っていきます。

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途中ハッキリと福島市街が見下ろせるレベルの晴れ具合に(火山性ガスのせいか、道路のガードワイヤーが完全にさびてますね)。

高度を400mほど下げたところで、スカイラインの名勝「不動沢橋」に到着です。

ここは昔かけられた旧道の橋のあとが残っていて、

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旧道側から、新しく架けられた新不動沢橋を見下ろすことが出来ます。

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そしてこの谷の所は紅葉もまだ残っていて、なかなかの風景。

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これあと1~2週間早く来てたら、またさらに綺麗だったんでしょうね。

ここからさらに高度を800m下降。さすがにそれだけ下ると自転車のブレーキも、ブレーキを操作する自分の腕もくたくたの状態なので、ここで一発休憩を入れます。少し道路脇にそれて向かった先は、

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吊り橋の向こうにある温泉「信夫温泉」です。

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ここは標高320mほどなので、紅葉はまだまだ始まったばかり。11月になるとWebサイトの写真のように真っ赤になりそうなので、お時間のある方は是非訪れて欲しいです。

それでも一部の木々は赤くなり始めています。

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何と言ってもここはノンビリ入れる露天風呂。

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中途半端な時間で他にお客さんがいなかったのもあって、この風景を独り占めです。

温泉で体の疲れをほぐしたら、そこは既に福島市街。後ろを振り返ると自分が走ってきた山が見えています。

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いや、我ながらよくこの山を越えてきたな…

17:00。46Km走って今日の走行は完全に終了。二日で100Kmという短いサイクリング旅行でしたが、非常に充実した二日間でした。

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後は最後に福島市で夕食を食べて帰りたいな、と探し当てたのがこちら。

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福島駅西口からほど近い場所にある、とんかつ屋「くら島」さん。

ここでは普通のトンカツだけでなく、地元産の前田豚を使用したトンカツも数量限定であるということで、ちょっと値段ははりますがそれをいただくことにしました。これが柔らかいお肉でジューシーなことジューシーなこと(笑) 、また福島市に来ることがあったら、是非立ち寄りたいところですね(だって日曜日定休の飲食店が多いんだもん>福島駅前)。

帰りは山形新幹線つばさに福島から乗って、

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途中JA福島直売所で買った、福島市産のぶどうを食べながら帰りました。

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以上、天気には恵まれ無いながらも、存分に楽しむことが出来た「磐梯・吾妻・福島一泊二日サイクリング旅」はこれにて終了です。

 

最後に、そもそも何故折角の休みをボランティアではなく、普通の観光で福島を旅することに使ったか、読者の皆さんにお伝えしておきます。

あの震災から半年、津波被害の大きかった沿岸部では、復興どころかまだ復旧すらままならない街が多数存在します。しかし福島県の会津や中通り地方は、既に街も人も日常を取り戻してきており、いつまでも周りが「震災があって大変そうだから、行かない方が良いかな」と余計な気を使う必要のある状況は解消されています。

ボランティアの無償の力が必要なのは、最初の混乱期です。

しかし地元の人々で日常が回るようになってきたら、今度は僕のようなの被害がなかった日本の他の地域の人間が、普通にそこを訪れて、地元経済が大きく回り出すようにお金を落としていくのが、復興(笑顔の日常)に最も近づく道ではないでしょうか。

この二日間旅をして実感しました。

みんな東北(特に津波被害の無かった内陸部)に遊びに行こう!

そうやって以前より観光客や、人・物の流れが活性化されれば、より地元も潤います。もちろん、そんな特別なことを意識しなくても福島県は飯もうまいし、人々は明るいし(旅しててどれだけ声をかけられたことか)で、すごく良い所ですけどね。また機会を作って遊びに行きたいです。

その前に宮城や岩手もいかにゃならんか(笑)


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Santa

お疲れ様でした。
どうぞお身体休めてくださいまし。
by Santa (2011-10-24 11:42) 

as

お疲れ様でした。天気は恵まれなかったのは残念でしたが、美しい紅葉に美味しいご飯と温泉、フルーツまで堪能出来て本当に充実した二日間でしたね。まだ身体に疲れがたまっていると思うので、労わってください。福島を始め、被災地でも被害が大きくなかった箇所にこそ積極的に行くことが重要な時期ですね。地元の経済を支えるためにも必要ですものね。私も会津若松に行ってみようかと計画中です。

お休みの旅行先に、日曜朝からメールが10通連ちゃんでくると見た時、ちょっと気の毒で涙が出そうでした(苦笑)
by as (2011-10-24 21:14) 

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