MDR-EX1000 Review 開梱篇 [Sony・Audio]
年末も押し迫ってますが、ここで突然Sonyの最高級インナーイヤーヘッドフォンMDR-EX1000のレビューをお伝えします。
SONY 密閉型インナーイヤーレシーバー EX1000 MDR-EX1000
なんで突然ここでレビューかというと、実は製品そのものは発売日の10月23日に手に入れていたのですが、諸般の事情によりソニーストアの配送箱に入ったまま、開封されることなく2ヶ月間放置してしまっていたのです。しかし、欲しくてもソニーストアで入荷待ちになっていて買えない人もいる中、このまま越年するのはまずいと言うことで、今日になってようやく配送箱を開けました。
で、出てきたのがこの大きなパッケージ。おいおいインナーイヤーヘッドフォンなのに、なんでこんなに大きいんだ…この前開けたReaderの箱より分厚いよ。
と驚いてしまいましたが、さすが実売5万円という高価なヘッドフォン、パッケージにすらヘアラインの模様が入れてあります(アルミ製のパッケージというわけではありません(笑))。
底面は普通の印刷。各種特長・仕様が印刷されています。
ただ、どうせなら高級感やモノとしての精緻さを醸し出すために、こういう説明は中に紙でも入れておいて、箱をヘアライン模様一色で統一しても良かったんじゃないかと思いました。
箱を開けるにはまず底面の「OPEN」部分と書かれた部分があるので、
それを引き抜き、
さらに手前側の切り込み部分を引っ張り出す、二段階のアクションで上蓋が開くようになります。
上蓋の背面側は、抜けないようにP.Pフィルムが差し込んであるので、
このようにガバッと上に跳ね上げて開きます。
わざわざ「NUDE EX monitor」ロゴを刻んだ中蓋が挟んである演出がにくいですね。
中蓋を取るとヘッドフォン本体とご対面。
あらかじめ10種類あるイヤーピースのうち、Mのイヤーピースが装着された状態で出荷されています。
本体がセットされている部分はわざわざスエード調の布が貼り付けてある手の込みよう。
手前には通常タイプ7種類、ノイズアイソレーションタイプ3種類、合計10種のイヤーピースを格納しておくパックがあり、
イヤーピースケースの下には、60cmのショートタイプコードがビニール袋に入れられた状態で置かれています。
P.P製の蓋を開けて改めて眺めてみると、これだけのイヤーピースがずらっと並んでいるのは壮観ですね。
左側の通常タイプ7種類(「Hybrid」と書いてあるのは、ヘッドフォン本体に付ける中側シリコンが外れにくいよう硬め、耳にあたる外側のシリコンが柔らかめという二種類の材質で出来ているから)に対し、右側の3種類は間にウレタンフォームを詰めた「ノイズアイソレーション」タイプになっています。
なんかスポンジみたいな物が詰まってますね。
続いて本体の載っているパーツの下には、
こんな専用キャリングケースが入っています。
表面は値段に恥じない本革製、
底面は丈夫なことを狙ってか、バリスティックナイロンのような素材となっています。
キャリングケースの蓋も跳ね上げ式。開けると鮮烈な赤が目に飛び込んできます。
上蓋の裏にはエンボスで「MDR-EX1000」の刻印。凝ってますね。
本体を載っけているパーツはなだらかに下った形状をしていますが、
それを跳ね上げると、取扱説明書と出荷時に付けられている1.2mのロングコードの残り部分が出てきます。
今までのSonyのインナーイヤーヘッドフォンは、
・「SL」型番→ヘッドフォンユニットにショートコードが直付けされ、延長コードが付属。
・「SP」型番→ヘッドフォンユニットにショートコードが直付け。
・「LP」型番→ヘッドフォンユニットにロングコードが直付け。
という形式になっていましたが、今回のMDR-EX1000はヘッドフォンユニットに付くコードそのものを交換する形式になっています。
僕は運用上ロングコードを使うことは無いので、このままユニットだけ取り出してロングコードはしまっておき、先ほどビニール袋に入っていたショートコードを取り出します。
ヘッドフォンユニットとコードはねじ込みのリングで固定されるようになっているので、それを外すとユニットだけが独立します。
この写真の場合、左が右耳用、右が左耳用ユニット。
反対側には型番と「JAPAN」の刻印。右耳用を示すRが赤、左耳用を示すLが白色なのは、Sonyが絶対に崩さない伝統ですね。
表面(EX1000を装着している人を正面から見たときに、ユニットの前を向いている面)の接続端子部にSonyロゴ。
このロゴ、印刷ではなく、なんとダイヤカット加工されたアルミパーツが貼り付けられています。どれだけ手の込んだことをしているのでしょうか。
16mmという大型のメインドライバーユニットを包み込むハウジングは、外側がブラウンに塗装されたマグネシウム製。なので冬場のこの時期は持つとひんやりします。
接続コードはSonyお得意の(というか特許の)μ型ではなくY型。このほうが左右のコードの電気抵抗が揃って音質的に有利だからでしょうか。
プラグはショートコードはストレート型、ロングコードはL型です。
この太いプラグでは、カバーやバンパーやシリコンケースを付けたWalkman・スマートフォンの一部機種は入らないかもしれません。
コードのユニット接続端子部は、耳にかけるハンガーとなっていて、
その部分が三井化学製の「テクノロート」という形状記憶プラスチックで出来ているため、自由に曲げることが出来ます。
そしてプラグ部に、ユニットの方向を間違えないよう溝が設けてあって、
それがヘッドフォンユニットの端子受け部の溝と合わせてつける構造になっています。
なので、ハンガーはフレキシブルに曲がっても、プラグとユニットの向きは必ず決められた方向で接合されます。
あとはリングを回して固定完了。ユニットを耳に入れたら、ハンガーが耳たぶの裏側で、ユーザー個々人の耳の形状に沿うように曲げていって装着します。
というわけで後は音質の評価と行きたいところですが、まだエージングが終わっていないので、ここではまだ結論は出しません。
ただ今も音を聴きながらこのブログを書いていますが、EX1000は音の再現性が半端無いです。今まで埋もれていたごく小さな音も全部逃さず再現してくれる感じ、特にベースやドラムなどの低音部は「ただボンボン鳴ってるだけだと思ったのに、こんなに表情豊かな音が入れられていたのか!」と驚くほど忠実に鳴っています。
ここまで音が良くなってしまうと、プレーヤー側のアンプの出来までストレートに音にのってきてしまうので、ちゃんとしたプレーヤーを用意しないと、逆に興ざめするかもしれません。なので、ここはやはりSACD Walkmanとか、DSD Walkmanとか、S-master PROを積んだWalkman“ES”とか(“R”でも可(笑))、音質に徹底的に突っ込んだポータブルプレーヤーをSonyにはお願いしたいところです。
来年、もう少しエージングが進んだところで、TA-DA5400ES+PS3+SACDで音質評価をしてみようかな。
な、なんですと!なんという突然な・・・
> 開封されることなく2ヶ月間放置してしまっていたのです。
それも開封せずに2ヶ月間放置・・・もったいない!!
EX1000はQUALIAから始まってのSonyの高級カナル機種全てを比較した中でも圧倒的ですよねぇ。
ホント、プレーヤーなど上流部分も重要になってくると感じさせられます。
SACDは需要がものすごく限られそうですし、コストも掛かるでしょうが、DSD Walkmanはそのうちやって欲しいとは思いますね(^^;;
リアルタイムでPCM→DSDのエンコード+デコードをやってくれるようなWalkmanが出てくれないかなぁと思うことしきりです(爆)
by Riever (2010-12-30 23:09)
すっげぇ〜
ただ驚くばかりです。
どのような音楽ジャンルが良いのか気になります。
が、別に私が聴き耳持っているわけではないので、
ジャズなのかなクラシックなのかな、それとも…
by Santa (2010-12-31 09:55)
実売価格5万円!!??す、凄いイヤフォンの登場ですね。しかも購入待ちの人まで出ている製品とは!!しかもそれを2ヶ月間も放置していたakoustamさんも凄いです(笑)箱からして全然別物ですね・・・ここまで性能の良いイヤフォンだと変なプレーヤーは使えませんね。次回の音質レビュー、楽しみにしています!
by as (2010-12-31 15:07)