アンドラ [スペイン・フランス自転車旅行記]
昨晩降っていた雨はどうにか朝までには止み、Ax-les-Thermesの街も曇りの状態となりました。もう降ることもなさそうなので、ノーマル装備で10時スタート。今回の旅での最高高度2408mを目指します。
しばらくは曇りなので気温も上がらず気持ちの良い感じ、街を出てから高度300m上がるごとに休憩を入れて、徐々に高度を上げていきます。
(晴れたらすごい景色になりそうだけど、まだ晴れてないの図)
こんな写真を撮って余裕綽々だったはずなのに、直後から一気に雲が無くなり、完全な快晴状態になったおかげで、やたらと暑くなってきます。
700m上昇して高度1450m。フランス最後の村l'Hospitaletで少し長めの休憩を入れた後、
この遙か上にある峠を目指して本格的な登り坂がスタート。慌てず落ち着いて一歩一歩ペダルを回していきます。
幸い高地のせいでしょうか 、気温は極端には上昇せず24℃くらいで落ち着いており、風もさわやかで思ったよりも楽に登っていくことが出来ています。なんというか昔北海道で日勝峠を越えた時みたい(標高1100mオーバーの峠なのに休憩なしで一気に越えた)な感覚。
1870mまで上がってきたところで、アンドラ警察の建物に出くわしました。いちおうここから先はアンドラの管轄みたい。
上ってきた道(写真右側)を見ると、我ながらよくあがってきたもんです。
ここでパスポートを見せろと言われたので「お!入国スタンプでも押してくれんのか?」と期待したのですが(アンドラはEU非加盟)、見るだけ見たら何も無し。スタンプが増えることはありませんでした。
そこからさらに200mあがるとアンドラ最初の街Pas de la Casaにつきます。
EU非加盟なのに国名表示板がEU型になってる…
このPas de la Casaは冬はスキーリゾートの基地になるらしく、ここから何本もリフトが出ているのが見えますが、
夏は避暑地兼買い物地となる(税金が安い?)場所のようで、街中にはたばこやら香水やらお土産品やらがやたらとたくさん売られています。
実際僕の昼飯も、
これで5.5ユーロ、フランス・スペインより明らかに安いです。スーパーで売ってたコーラの缶も0.5ユーロとこの旅で最安だったなぁ。
なので、街にはフランス・スペイン両国から買い物客が山ほど押しかけており、レストランのメニューも二カ国語併記となっています。久しぶりにスペイン語が通じる地域に戻ってきて、僕もほっと一安心。
荷物を増やせないので買い物は出来ませんが、やっぱり電器屋には行ってみたくなります。
ほうほうNWZ-W202ヨーロッパ版ってこういうパッケージなんだ。値段は日本と一緒だな、
SonyEricssonのW910がある。買って帰りたい(笑)
そんなこんなでゆっくり休んだら、最後の320m上昇にチャレンジ。 スタートから5時間で無事標高2408mEnvalira峠に到達しました。
ここからはアンドラ公国の首都アンドラ・ラ・ベッリャに向けてノンストップのダウンヒルです。4日前にはこの道を逆にツールドフランスの選手が、第8ステージ最初の登りとして上がってきているので、道には選手応援のペインティングが残っています。
山と山に挟まれた川沿いを一気に下ること1時間、谷の合間に首都が見えてきました。しかしアンドラには見所らしい見所は全くなし。なぜこの国がこういう形で存在するのかはインターネットで調べていただくとして(笑)、結局のところスキーリゾートと、買い物のための街として以外の存在価値は、僕のような旅行者にはありません。
町並みも至って普通。ま、行ったことのある国の数が一つ増えたことだけでよしとしましょう。
その後しばらく進んでいくと、アンドラの出国審査場らしき建物が 建築中。
その次はスペインの入国審査場らしきものもありましたが、どちらもスルー。
パスポートにも何も残らない入国となりました。もう一度この国に来ることが果たしてあるのでしょうか?
で、スペインに戻ってきたわけですが、まだ休むわけにはいきません。ゴール地点のバルセロナまであと200Km近く残っているのです。明日バルセロナに着くには、出来うる限り走っておかないと。
というわけで30Km走ったOrganyaの街で日没近くなりタイムリミット。キャンプ場に昨日の雨で濡れたテントを張って今日の旅は終了です。
これで明日は170Km残りました。さて一日でそれだけ走れるのか、ちょっとしたチャレンジになりそうです。
下り坂が気持ちよさそうですね。
この天気だと、だいぶ日に焼けているんですか?
by 店員佐藤 (2009-07-17 23:50)