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電電じゃない人 [携帯電話・全般]

月曜日のauに続いてSoftBankの年末商戦向け製品発表会が行われました。

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2008冬モデル (SoftBank Mobile)

2008年 冬商戦向け新機種について

iPhone 3Gでワンセグが視聴可能に!

iPhone 3Gユーザー向けに「公衆無線LANし放題」を無償提供

インターネット主要企業5社とのモバイルインターネットサービスに関する相互連携について
~第1弾目の施策として賞金総額1,000万円の「モバイルウィジェット コンテスト」を開催~

待受画面のアイコンでリアルタイム情報を確認できる!「モバイルウィジェット」を提供開始

「3Gハイスピード」が下り最大7.2Mbpsに対応
~データ通信の高速化により、コンテンツの利用がより快適に~

いやぁ今回ばかりは僕もビックリしました。SoftBankがこんなとんでもないことになってしまうとは…

今日発表された機種のうち、HTCのWindowsMobileスマートフォンが2台、NOKIAのS60スマートフォンが2台、SAMSUNGのOMNIA日本版とプリペイドケータイ、カナダ・シェラワイヤレスのUSBデータ通信端末と、海外メーカーがなんと7機種というラインアップ。一時期のSHARPと東芝だけで端末の大半をまかなっていた時代とは、まさに隔世の感があります。

そして新機種を出すだけでなく、既発売の端末であるiPhoneにも次々と新しい販促策が投入され、

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“Wi-Fiでデータを飛ばすチューナー内蔵型バッテリ”という超力技な方法ながらも、iPhoneでのワンセグ視聴を実現させたり、自社で展開してる“BBモバイルポイント”をiPhoneユーザーに無料開放したり、Appleに頼み込んで次のアップデートで絵文字対応を実現させるなど、孫社長のiPhoneに対する入れ込みようは恐ろしいですね。

まだ11月5日のdocomoが残っているのでなんとも言えませんが(auももう一弾追加の発表がある予定)、ここまでの情報を見る限り少なくともauは今シーズンSoftBankに完敗するような気がします。

 

それにしてもSoftBankのラインアップがここまで華やかになった理由はどこにあるのか。

SoftBankという会社が良くも悪くも社長のワンマン経営で、決断のスピードがダントツに速いというのもあるのでしょうが、僕は孫正義という人が「旧電電公社出身ではない」というのも大きいかなと思います。

その昔日本の電話は国営企業である電電公社が独占的に事業を行い、家庭に置く電話機もすべて公社側で基幹技術の開発と仕様の策定をして、下請けメーカーが製造したものを国民にレンタルする、という形態がとられていました。

それが1985年に電電公社が民営化され、技術基準に適合していればどこのメーカーが作って販売してもよいという端末自由化が行われ、機能もデザインも多様な電話機が出てきて国民は自分の好きなモノを選べるようになったのですが、やはり旧公社出身の人というのは、

「通信というのは電話会社のほうが立場が上で、メーカーは下請けの出入り業者に過ぎない。」

という思想が心のどこかに残っているのではないでしょうか。ケータイWatchの記事によると、今回のラインナップにCASIO端末が加わったのは、孫社長が

>カシオの端末がなぜソフトバンクにないのか、と当社のエンジニアに言い続けてきた

からだそうですが、市場で評価の高いメーカーに端末を出してもらうように電話会社側が努力しろ、というのは公社出身者にはなかなか出来ない発想だと思います。

そういう意味ではiPhoneのワンセグチューナーもそう。

これがもしdocomoやauだと(ちなみにdocomoの山田社長もauの小野寺社長も公社出身)、仮に「iPhoneはワンセグがないから売れません。」という報告が上がってきても、「ならAppleにワンセグ搭載iPhoneを作らせろ。」となってしまって、「ならAppleの仕様にあわせてこっちでチューナーとアプリを作ってしまえ。」という考え方は出てこなかったかもしれません。

 

今日発表の端末の中で、iPhoneに続いてNOKIAの端末も、SoftBankの自社型番も自社ロゴも割り当てずに、メーカーの型番とロゴのみで売られることとなりましたが、これに象徴されるように、SoftBankではキャリアとメーカーが「ほぼ台頭」の力関係にあり、NTTやKDDIのように「キャリアが上・メーカーは下」という関係とは異なる状況になっています。

それはSoftBankがもともと通信の会社ではなく、規模も小さい弱小キャリアだからというのもありますが、そのことがより自由な発想と、柔軟な戦略に結びついている面もあり、他キャリアが多少なりとも見習うべき部分もあると思います。いつまでも旧電電公社の悪弊から逃れられないようでは、本当に10年後にTOPを明け渡してしまうかもしれませんよ>docomo & au


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コメント 7

Riever

朝からいい記事を読ませていただきました。
DoCoMoとauは(トップは)どちらも旧電電公社にいた経歴があったんですか。

私は既にNTTで、電電公社とは縁の無い時代に生まれてきましたが、それだけに知らないことだらけでなかなか勉強になりました。

孫氏は個人的にはあまり好きではないんですが、それは抜きにして純粋にSoftBankには頑張ってほしいところです。
by Riever (2008-10-31 08:56) 

店員佐藤

ワンセグと絵文字対応。。。すごい!

by 店員佐藤 (2008-10-31 15:11) 

hidex

こんにちわ。
BBモバイルポイントのPhoneユーザーへの無料開放、
知りませんでした!
今までYahoo!無線LANスポットを使ってたので
あわててそちらを解約しました。
記事を読ませていただくのが1日遅ければ
あやうく1ヶ月分の使用料を取られるところでした。笑

ありがとうございました!
by hidex (2008-10-31 15:40) 

かつぽん

道理で頭が固いわけだ・・・>小野寺氏

ダメだ、やっぱりauは終わりだ・・・

by かつぽん (2008-10-31 16:13) 

Virgo

いよいよかなぁ。

いや、ホント、華やかですよね。
by Virgo (2008-11-01 00:10) 

カンパネルラ

ソフトバンクは端末が良くても保証等が気になります。
by カンパネルラ (2008-11-02 08:56) 

akoustam

(2008-11-09 00:57) と(2008-11-09 01:01)にコメントをいただいた読者様へ

このような小ブログにご来訪いただき誠にありがとうございます。当ブログは「コメント大歓迎」が基本姿勢であり、私と意見を異にする方のコメントであっても極力消さない方針なのですが、今回に関しては書かれている内容の根拠が薄く、SoftBankに対する意見や批判ではなく、誹謗中傷がメインと捉えざるを得ないため、勝手ながらコメント削除とさせていただきました。何卒ご了承くださいませ。
by akoustam (2008-11-09 02:37) 

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