第4世代SXRD [Sony・TV]
本日プレスリリースされました。Sonyより新型SXRDフロントプロジェクター2機種が登場です。
先日のSony Dealer Convention 2008でも、「VPL-NEW1」「VPL-NEW2」として試聴できるようになっていた新型SXRDプロジェクターは、標準価格76万円のハイミドルクラス「VPL-VW80」、実売30万円のエントリークラス「VPL-HW10」として日本でも発売されることとなりました。
注目はVPL-VW80に搭載される新世代SXRDパネル。
2003年のQUALIA004で初めて市販にこぎつけた、反射型プロジェクター用液晶デバイス“SXRD”は(その動作の仕組みはこちらでどうぞ)、これまで
・第1世代 デバイスサイズ対角0.78インチ、画素間スペース0.35μm、デバイスコントラスト3000:1でスタート。(QUALIA 004に搭載)
・第2世代 デバイスサイズを0.61インチに小型化しコストダウンを実現。デバイスコントラスト5000:1に向上。(VPL-VW100/50/60とBRAVIA Aに搭載)
・第3世代 120Hz倍速駆動対応。LED/レーザーなどの新世代光源対応。(VPL-VW200に搭載)
と改良が加えられてきましたが、今回の第4世代で初めて製造プロセスルール(最小加工寸法)が0.35μmから0.25μmへと一世代あがり、画素間スペースが0.25μmに狭まったので、より開口率の高い、メッシュ感の少ない映像が実現されています。
また応答速度も0.5ミリ秒縮まって2ミリ秒となったことから、倍速駆動とあいまって、より動画ボケが減少していることも期待されます。
さらに最終製品VPL-VW80の動的コントラストが60,000:1と、VW60/200の35,000:1から大きく向上していることから、デバイスレベルのコントラストも5,000:1から7,000:1ぐらいにあがっていると思われます。
ここまでくるとSonyの優位点であった「映像のボケの無さ・滑らかさ」に加え、「コントラスト」もライバルのVictor「D-ILA」をキャッチアップ出来るレベルに近づいてきており、まさに完全無欠の反射型液晶プロジェクターが生まれてきたといったところでしょう。
そして今回のVPL-VW80で手をつけられたのが投射用レンズです。
基本は今までのVPL-VW系と同じARC-Fレンズですが、今回からレンズシフト機構が加えられ上下65%左右25%までずらした投射が可能となったので、狭い部屋で設置が…という不測の事態が起こりにくくなっています。
実際VPL-VW80本体と映し出している映像はDealer Conventionで見てきたのですが、レンズシフトだけでなく電動のレンズカバーがついて、より安心して設置できるようになっており、まだ試作品ながらもかなり切れの良い映像となっていました(ただキセノンじゃないんで、映像の温かみだけはVW200に劣る)。
一方のVPL-HW10は、第2世代SXRDを積んだVPL-VW60をベースに、VW80と同じくシフト対応レンズを載せ、シフト・フォーカス・ズームを電動ではなく手動式とすることで、実売30万円という大バーゲン価格でのスタートとなりました。
2003年に最初のSXRDプロジェクターQUALIA 004が発売となったときは240万円だったので、わずか5年間の間にここまで手の届きやすい価格になったのは、004に魅せられて以来のSXRD信者としては本当に感慨深いです。これで手動式の安めのスクリーンと組み合わせれば、40万円ほどで高画質100インチシアターが手に入ってしまうのですから、なまじ52インチの液晶テレビなど買うよりも、HW10+スクリーン+遮光カーテンの方が幸せになれるかもしれませんね。
僕は今年はシアターは映像ではなく音を整える年と位置づけているので(まだα900とどっちに投資するか迷ってますけど…)、プロジェクター本体は来年・再来年の課題ですが、そのころにはこの第4世代SXRDをベースにVPL-VW300とか出てきて欲しいところです。
うーん、遮光カーテンは、もう実装してるんですけど。
やはり、100インチのスクリーン。
どうやって搬入すればいいんだろう、やはり引っ越す時までお預けかなぁ。
by Virgo (2008-09-19 21:50)