なんというバーゲン価格 [Sony・TV]
本日プレスリリースされました。SXRDフロントプロジェクターVPL-VW50がモデルチェンジし、BRAVIAプロジェクターVPL-VW60になります。
業界最高値コントラスト比 35,000:1により、豊かで自然な階調表現と深みのある黒を再現するフルHDパネル「SXRD」搭載〈ブラビア〉ビデオプロジェクターを発売
2003年8月、QUALIA004の登場によりスタートした、SonyのSXRDフロントプロジェクター。一号機であるQUALIA004は、いかにもQUALIAブランドらしく、レンズ(カールツァイス!)から筐体・リモコンに至るまで贅を尽くした造りだったことから、252万円という庶民にはおよそ縁の無い価格で販売していました(それでも真のAVマニアからすれば、それほど高価ではないプロジェクターなのですが…)。
それが2005年12月、SXRDパネルが0.78インチから0.61インチにサイズダウンしたことで、全体に製造コストが削減され、キセノンランプという高価なデバイスを採用しながら、136万円までさがったVPL-VW100が登場し、SXRDプロジェクターは一気に手の届く製品に近づいていきます。
さらに一年後、QUALIA004/VPL-VW100の中で高価格の原因となっていた、キセノンランプをUHPランプに変更し、さらに半分近くの価格である73万円を実現したVPL-VW50が登場して、SXRDプロジェクターは、3年かけておよそ1/4の価格で手に入るようになったわけです。
ここまで価格が下がった以上、今年のモデルチェンジはもう一度100万円クラスの高級機を出して、新たな高画質の領域に踏み込んでくると予想していたのですが(実際第三世代SXRDパネルの開発は完了していますし)、僕のこの予想は大外れ。なんとまたも半額近くの価格である44万円という破格のバーゲン価格を引っさげ、VPL-VW60が出てきました。
希望小売価格で44万円となると、実売価格は30万円台となる可能性が高く、QUALIA004のなんと1/8弱の低価格。それなら価格相応の出来なのかというとそうでもなく、十分に高画質が実現できる性能を持っています。
1.業界最高値35,000:1高コントラストの実現
VictorのD-ILAは、LCOSパネルそのもののコントラスト性能をあげることで、高いコントラストを実現する方向ですが、SonyはSXRDパネルには無理をさせず(おそらくコントラスト性能にこだわりすぎて、別の要因で低画質とならないようバランスをとっているのではないかと思われます)、あくまでも可変絞り“アドバンスト・アイリス”の性能向上で、高いコントラストを実現してきました。それもコントラスト比35,000:1という業界最高値ということで、安い製品だといって侮ることができません。
2.フルデジタル対応のブラビアエンジン搭載
映像回路はお得意のブラビアエンジン。これでフロントプロジェクターも完全にBRAVIAブランドになり、“BRAVIA”はSonyを象徴するコンシューマー向け映像機器ブランドのポジションを獲ましたね。
DRC-MFv2.5を採用したブラビアエンジン・プロでないのは、さすがに中級機ではってことでしょうか。
3.ARC-F(オールレンジクリスプフォーカス)レンズ搭載でくっきりとした映像を再現
実はVW60で一番驚きなのはここです。このARC-Fレンズ、なんと136万円のVW100が搭載しているレンズが、そのままキャリーオーバーされているのです。つまりレンズ性能的には100万円クラスそのまんま。
すでに発売から2年が経過し、VW50も採用していたレンズなので、あえて新開発するよりも安上がりだったということなのでしょうが、SXRDブロックはVW50と同じですし、VW60の価格対性能の高さは恐ろしいものがあります。
というわけでVPL-VW60を見てきましたが、とにかく「恐ろしいまでのバーゲン価格」というのが正直な感想です。これだけの性能を持ったフルHDプロジェクターが、30万円台で手に入るなんて、とんでもない時代になったものです。
そして逆に言うと、このタイミングで100万円台の高級機を作ったら、いったいどんな高画質なマシンが出てくるだろうかという期待もあります。今年Sonyが高級機ではなく普及機を出してきたのは、おそらくレーザーやLEDといった、次世代光源を見据えてのことではないかと思われ、来年あたりはレーザー光源かLED光源を搭載したVPL-VW100後継機が出てくるのではないでしょうか。
今年VW60を買うべきか、待つべきか、これは悩ましいですねぇ。
そういえば、クオリアのはあの高画質なら
あの値段でもバーゲンプライス!とか言われてましたねぇ。
フロントプロジェクター、憧れですぅ♪
by かつぽん (2007-08-22 11:06)
レーザー光源はリアプロで出てくるかも。
奥行きが薄く、ランプ交換不要になれば“第4?のテレビ”と
してついにプロジェクター方式も競争に参入できますから。
視野角の問題はありますが、動画などやはりこちらが良いですし。
by そよかぜ (2007-08-22 11:24)
ホント、バーゲンですよね...勇み足した気分です...ホント、泣けます(笑)
by kozy (2007-08-22 13:05)
フロントプロジェクター導入のために、リフォームする人が多いみたいですね。
うらやますィ~。
by (2007-08-22 17:29)
44万なら勇気を出せば買えなくも無いですね。
しかしいつも思うんですが、プロジェクタ部隊はいい仕事しますねぇ
液晶TVのBRAVIAより力が入ってるような………
さすがはHiviのベストバイをD-ILAとともに総なめにしてきただけあるなぁ
SXRDといい、有機ELといい、レーザー光源リアプロといい、
最近の映像デバイスは活気がありますねぇ………
まぁ、欲を言えばこれらで次世代のプロフィールを作って欲しいわけで………
でも、そうは言ってもうかうか出来ないライバルが出現したみたいで↓
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070822/sharp.htm
こっちは堺に新工場を設立して、世界最大レベルの出荷量を
めざしているようです。
昔、堺は鉄砲の製造で栄えていた。これからは液晶で栄えそうです。
ところで、SEDとかいうデバイスがあったような………
あれはどうなっちゃたのかねぇ。やる気あんのかねぇ?
by Akihito(・。・) (2007-08-22 21:06)