KDL-40X2500 Review 画質調整篇 [Sony・TV]
年が変わりましたが、BRAVIA Xはホントに奥が深く、まだレビューが続きます。今日は画質調整篇。
購入から2週間、地上デジタル、DVDプレーヤー、PLAYSTATION3、BSデジタルとあらゆるソースで映像を見てきましたが、何せ僕にとっては今回が初めての液晶テレビ、ブラウン管と全く特性の違う発色の仕方に、なかなか思った画質に追い込んで行くことが出来ません。
それ以上にSonyにおいおいと突っ込みたいのは、出荷時の画質設定が「ダイナミック」になっていること。こんなギラギラでべったりした発色の設定、電器店の店頭展示の時以外に使うことはないのですから、もうちょっとまともな状態で出荷すべきではないでしょうか。
HDMI接続したPS3・GTHDの画面で行くとこんな感じ。
Cyber-shot T30で撮影。
設定値はこうなっています。
バックライト輝度「最大」、ピクチャー「最大」、色温度「高(白が青白い白になる)」、画面全体が青白く煌々と光っており、不自然な発色になるのも当然です。長時間見ると自分の目がどうにかなってしまいそう…
次に画質設定を「スタンダード」にすると。
この写真だと分かりにくいですが、多少は無茶な明るさが無くなって、最低限見れるレベルになります。それでも結局は明るい部屋でテレビ映像を見るためのモードで、映画を見るために部屋を暗くすると、やはり目が痛くなるくらいの画面のギラつきを感じます。
設定値はこうなっています。
バックライトは「3(最大は10)」、色温度は「中」に低下し「青白い」映像は「白い」映像になります。普通の人はこれで見てるのでしょうか、僕はこれでも耐えられないのですが…
結局ユーザーが自由に設定できる「カスタム」を使わないと、まともな画にはなりそうもないので、二週間たった今現在の設定がこれ、
バックライトは「2」、ピクチャーは「50(最大は100)」、色温度は最も低い「低2(白が最も黄色っぽい白になる)」、シャープネスは「35」まで落としてフィルムっぽいフォーカスの甘めな映像を狙います。
カスタムになると、それ以外の詳細設定もいじれるようになります。
黒補正は「黒を強調してコントラストを強くする」という設定ですが、これを入れるとコントラストを強調するために黒が強くなり、微妙な黒が全部ただの黒になってしまうので、かなりべたついた画質になります。僕は当然「切」。
アドバンストC.E.は「コントラストエンハンサー」。映像の明るさにあわせてバックライト輝度をコントロールし、見た目のコントラストを稼ぐ機能です。プロジェクターでは「アドバンストアイリス」に相当する機能です。「切」だと黒浮きが激しいので使うといいのですが、これを入れるとどうも不自然な明るさになるので「弱」に留めておきます。
ガンマ補正はフォトレタッチする人ならおなじみですね。ガンマカーブをいじれるわけではありませんが、強めていくとガンマが持ち上がっていきます。BRAVIA Xは中間階調に少し沈み傾向を感じたので「弱」で持ち上げます。
クリアホワイトは黒補正の逆で白補正。これも白飛びを増加させるだけなので「切」。
ライブカラーは色の鮮やかさの強調。次の「カラースペース」を「ワイド」にするといじれるようになります。Sonyとしてはこれで色の鮮やかさを味わって欲しいのでしょうが、「強」にするとテレビ的な“作りすぎ映像”になってしまうので、映画には全く向いていません。基本「切」。
カラースペース。色域を「スタンダード」「ワイド」で選択できます。これは「ワイド」に設定しライブカラーを「切」にするぐらいがちょうど良い感じです。「スタンダード」だと色が薄すぎるかも。
ディテールエンハンサー、「映像の微細な部分を強調する」という設定ですが、「強」にするとざらざらな映像になるので「弱」か「切」で十分。
エッジエンハンサー、「映像の輪郭を強調する」という設定ですが、シャープネスと一緒でフィルム的な甘さを求めるなら「切」がデフォでしょう。
HDMI入力階調はHDMI入力時のみ使う項目。「HDMI入力時の階調を信号にあわせて自動調整」となっているので、HDMI1.3時に有効になるのかもしれません。
というわけでこの設定でGTHDを映すと、
かなり黄色っぽい映像になりますが、僕にはこれがしっくりきます。特に映画鑑賞用で部屋を暗くして使うことが多いので、これぐらい暗めの映像でないと目につらいです。
しかしまだ現在の設定も通過点。とにかくブラウン管の感覚と違うので、満足する画質に到達するには試行錯誤が長期間続きそうです。
うーん、そうですよね。プロフィールPro時代に培った調整方法が全く役に立たず、あまり追い込めないですよね、液晶って。
それ故、買うときにしっかりした映像回路を仕込んだ製品を購入するしかないのかな、と思ったりもします。
でも、私が購入したときより数年が経過してるので、あの頃よりは追い込めるようになったんですかね。
by Virgo (2007-01-03 04:57)
やっぱり店頭での印象を重視しなきゃいけないんですかねぇ?
なにしろあの蛍光灯ギラギラの場所では素直な色が出せないですから
ねえ………
ここのレビュー記事によると(リアプロだけど)
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0612/29/news005.html
説明書には「スタンダード」でご覧になることをおすすめします」と書かれているそうです。
技術者たちも「自然な色」を出したいのですが、店頭の環境が
それを許さないと言うジレンマがあるのですね。
by Akihito(・。・) (2007-01-03 10:01)
店頭展示用の液晶、明るすぎるんですよね。私は明るい店内で見ても辛いのですが、それが初期設定になっていると辛いですね。とても見るに堪えるレベルではない感じ、分かります。
満足行く色調になるまで、頑張ってください。
by Riever (2007-01-03 11:00)
んでもココまで色々とイジれると楽しそうですねぇ。
こういう試行錯誤は僕も大好きです!!
by かつぽん (2007-01-04 00:26)
いやー、勉強になりました。ふろすも液晶テレビ買ったらいろいろやってみようと思います。
ところで、設定値は名前つけて保存とか出来るんでしょうか。
映画用とかニュース用とかソースによってぱっと切り替えたいという気持ちになりそうですが・・・
by floss (2007-01-04 04:22)
>Virgoさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
どうしても暗部を中心にブラウン管とのトーンカーブの違いを感じますね。トーンを落とすと一気に黒く落っこちてしまって、微妙な黒が表現できない。にもかかわらず液晶である以上、黒は完全な黒ではないという難しさがあります。
それでもカスタムにすると、色温度のゲインやバイアスまでいじれるので、PROFFELよりいじれる範囲は多いんですけどね。
by akoustam (2007-01-09 23:53)
>Akihito(・。・)さん
コメントありがとうございます。
あれどうなんでしょうね、一般の人はあの電器店でのギラギラ映像を綺麗と感じているんでしょうかね。どうも電器屋とメーカー営業の「明るくなくてはいけない」っていう思いこみではないかとも思うのですが…
by akoustam (2007-01-09 23:58)
>Rieverさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
買った日は電源入れて驚きましたよ。「なんだこのギラギラの映像は!」って。展示に使うのはまだしも、出荷製品をダイナミック設定にするのはどうかと思いますね。
by akoustam (2007-01-10 00:28)
>かつぽんさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
いじれるのはいいんですけど、まだどういじるのかのノウハウが僕の中に貯まってないんですよね。ブラウン管だったら、ああすればこうなるってイメージが出来るんですけど…
by akoustam (2007-01-10 00:30)
>ふろすさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
設定値に名前を付けて保存する機能はありませんね。
地上デジタル、BSデジタル、CSデジタル、ビデオ1~3、コンポーネント1~2、HDMI1~2、PCと入力ソース毎に画質を調整・保存することは出来ます。
ただPS3を使うと、ゲームからBDまで同じHDMI1を使うことになるので、ちょこちょこ画質設定を変えなくてはいけないのが面倒です。確かにふろすさんの言うとおり画質設定を複数保存しておけるといいですね。
by akoustam (2007-01-10 00:37)
http://www.sony.co.jp/sd/products/Consumer/bravia/report/index.html
akoustamサン、こんな事やってますよ~!!
ぜひゼヒ応募しちゃって下さい~♪♪
by かつぽん (2007-01-12 00:01)
>かつぽんさん
うちの汚い部屋は公開できませ~ん(^^;)
by akoustam (2007-01-16 02:18)