KDL-40X2500 Review リモコン篇 [Sony・TV]
仕事に追われて間が開いてしまいましたが、BRAVIA X2500レビュー、今日はリモコン篇をお送りします。
前機種のBRAVIA X1000は、WEGA HVXから受け継いだ折りたたみリモコンが付属していたのですが、あまりにコストがかかりすぎたという反省から、X2500は下位機種のS/Vシリーズと同じ「シンプルリモコン」が採用されており、テレビのインターフェース自体もXMBではないタイプになっています。
ただ上位機が下位機と全く同じリモコンというのも許されないらしく、X/Vシリーズは下のシルバーの部分は、アルミヘアラインパネルとなっており(Sシリーズは同じ部分が樹脂パネル製)、
SONYロゴはCyber-ShotやCLIEで多用されているダイヤカット加工になっているなど、一応の差別化が図られています。
電源は単3乾電池2本。赤外線リモコンは相当に弱った電池でも動くほど消費電力の少ないデバイスなので、こういうのは充電式のCycleEnergyにするとエコで使いやすくなりそうです(あえてeneloopではない(^^;))。
で、このシンプルリモコン、BRAVIAサイトによると、
>よく使うボタンだけに絞り込み、ボタンの面積を拡大。また、チャンネルボタンや音量ボタンを手元に集約しつつ、デジタル放送ならではのメニューボタンを上部に配置し、ツートーンカラーで色分けしました。見やすく、操作しやすいシンプルリモコンです。
とのことなのですが、果たして本当に使いやすいのか実は今ひとつ判断がつきません。なにせ僕の中でテレビのリモコンといったら、11年前に買ったPROFEEL PROのリモコンRM-J138で止まってしまっているもんで(^^;)
とりあえずBRAVIA Xのリモコンを最初に使い始めて、正直「これは使いにくい。」と思ったのが、外部入力の切換。
テレビ放送に関しては、「アナログ」「デジタル」「BS」「CS」と独立して切換ボタンがあるので一発で切り換えられるのに対して、外部入力機器の切り換えは「入力切換」という一つのボタンをトグル操作して、順送りで選択することになります。
これが入力端子の少ないテレビならともかく、BRAVIA Xはビデオ入力が3系統、コンポーネント入力が2系統、HDMI入力が3系統、PC入力が1系統と、なんと合計9系統もの外部入力端子があるのですから、例えばテレビを見ている状態からPC入力に切り換えるには、「入力切換」ボタンを9回も押す必要が出てくるわけです。はっきり言ってこれは使いにくい…
一応メニューを呼び出して、「接続機器を楽しむ」メニューから入力機器を選択する方法もあるにはあるのですが、
前述の通りX2500はコストダウンのためにXMBでは無くなっており、メニュー操作が超快適というわけでもありません(動作がのろくて不快というわけでもありませんが。)から、どうにももどかしい感じが抜けません。
実際、今僕が最も使うPS3はHDMI1に接続されているので、テレビからPS3に切り換えるのがかなり億劫に感じます。
ちなみにPROFEEL PROのリモコンは、「ビデオ1~4」と外部入力全てに独立したボタンが割り当てられています。
余談ですが、このRM-J138下のフタの部分がスライドして、さらにボタンが出てくる仕様になっており、
昔PSをつないでいた21ピンアナログRGB入力も、「RGB」というボタン一発で切り換えられるようになっていました。
先ほど申し上げたとおり、X2500の操作メニューはXMBではなく、プレーンな縦型のリスト式メニューとなっています。
このメニュー第1階層だけでなく、第2階層/第3階層も基本は縦型リストになっており、
ほぼ上下移動で操作するインターフェースとなっています。しかしリモコン側のキーはどちらかというとXMB向きなはずの典型的十字キー、
番組表やデータ放送の操作があるので、十字キーが便利な場面もあるのでしょうが、なんかちぐはぐな印象が否めません。
それというのもPROFEEL PROに付属してくるもう一つのリモコン、「ふしぎリモコン」の存在があるからです(PROFEEL PROはリモコンが二つ付属するという珍しい構成だった)。
なんで「ふしぎリモコン」にこだわるのか、真ん中をクローズアップしてみると…
おわかりになりますかね、これジョグダイヤルです。1992年のキララ・バッソと共に登場したこのふしぎリモコンこそ、実はSony最初のジョグダイヤル採用製品、すべてのジョグダイヤルの元祖となる存在なのです。
僕も縦型リストが基本だったPROFEEL PROの画質調整メニューなどで、「ジョグダイヤルは使いやすい」ということを覚えたクチだったりします。
で、PROFEEL PROとBRAVIA X、二つの操作メニューを比べても基本構造はあまり変化がなく、あえて十字キーで操作する必然性を感じないので、
「これがジョグダイヤルでの操作だったら…」
と思ってしまうわけです。
携帯電話が特にそうですが、どうも日本の電機メーカーのインターフェース設計担当者は、“十字キーは使いやすい”という幻想に捕らえられすぎているのでは無いでしょうか。
XMBのようにハードとソフトを一体と考えてインターフェース設計すれば、十字キーでもあれだけの操作感が得られるのですが、たいていの場合“どんなメニューだろうととりあえず十字キー”みたいなノリで設計されていて、ハードとソフトがちぐはぐなインターフェースに感じるプロダクツがあふれかえっているように感じます(SO902i/S0903i/W42S/W43Sなんかが典型例)。
デザイン・画質には満足のBRAVIA X2500ですが、リモコンに関しては落第ってところですかねぇ。
PROFEEL PRO、リモコンがふたつついていたのですか、珍しいですね。それに片方には「ジョグダイアル」。
私はジョグダイアルのついた製品はHi-MD Walkman付属のリモコン(RM-MC40ELK)のみなんですが、確かに使いやすいですよね。もっと色々なものに搭載してもいいと思うんですがね。
やはり新XシリーズのXMB非搭載は痛いところですね。あるのと無いのとでは使いやすさが雲泥の差なのですが・・・。
これからのBRAVIAには再びXMBを搭載して欲しいですね。スゴ録とかぶってスゴ録使いには大変、というのは置いておいて(^^;)
by Riever (2006-12-28 18:17)
私はDST-TX1とKV-32DX850の組み合わせを使ってるのですが入力切替がトグル状なのは煩わしいですね。
とは言え、KV-32DX850はビデオとコンポーネントの切替が独立してるので9回も押す必要は無いですけど。
ちなみに、DST-TX1のリモコンは決定ボタンがジョグ兼用ですが、携帯電話端末や他のAV機器のリモコンの影響か十字ボタンで操作してしまう事が多いです。(^^;
by ぇす (2006-12-28 18:40)
なつかしいモノを見せていただいてありがとうございます。
(今思えば、リモコンだけでも残しておけば良かったと少し後悔してます。)
by 蔵三 (2006-12-28 19:02)
プロフィールプロのリモコンってX2500でも使えませんか?
それと気になる「緑色塗りボタン」なのですが、
X2500のリモコンはチャンネル+、-のボタンで電源入ります?
まさかこの機能まで省略されてしまっているんじゃないかと心配します。
ジョグ信者は、最後の方の十字キー考察に「ウン!、ウン!」と頷いてしまいました(^_^;)
by arkstar (2006-12-28 19:56)
なるほどXMBを省いた弊害が、こんなところで出てしまうわけですか、ちょっと残念ですね。
そして今回は、大変貴重なリモコンの画像を拝ませていただきまして、ありがとうございます。
by (2006-12-28 22:35)
おぉー、そうか29型のPROはキララバッソのリモコンついてましたね。私たち、27型族は、電池食いつぶしの大型リモコンでしたけどね。
ぶっちゃけるとこの前に、ジャイロ搭載の3次元マウスリモコンがAVアンプについてたんですよね。確かアンプの型番がTU-AV1500で上代150,000円に対して、そのリモコンが30.000円という当時ならではのバブリーリモコンが。恐らくこれが元祖XMBのもとかな?
かなり怪しい記憶で辿ってますが。
by Virgo (2006-12-29 01:21)
>Rieverさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
もともとこの「回して使うセレクタそのものが押し込めるボタンにもなる」というタイプのジョグダイヤルは、テレビ、ウォークマン、VAIO、CLIE、携帯電話とSonyのほぼ全ジャンルの製品に付いていたんですよね。それがいつのまにやらほとんど姿を消してしまったわけで、Sonyのインターフェース設計の迷走を物語っています。
なら今度はXMBで統一か?と思わせながらBRAVIAはやめてしまったのですから、う~ん。
by akoustam (2006-12-30 01:42)
>ぇすさん
コメントありがとうございます。
そういえばDST-TX1のリモコンは真ん中にジョグ、そのまわりに方向キーというかなり特殊なインターフェースを採用していましたね。縦型リスト形式のメニューを採用したら、明らかにジョグのほうが使いやすいんですけど、Sonyの自信のなさが現れたリモコンになっちゃたんでしょう。
by akoustam (2006-12-30 01:45)
>蔵三さん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
うちはとある事情があって、まだPROFEEL PRO本体が手元に残っています。壊れているものはなんで残っているかはまたエントリーであげようかと…なんとも間抜けな話でして。
by akoustam (2006-12-30 01:48)
>arkstarさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
Sonyのテレビのセオリー通り、PROFEEL PROのリモコンをX2500で使うことは出来ます。ただし「ジョグ以外は」という条件付きで(^^;)どうもジョグの縦回転の信号は違うみたいです。あと「RGB」を押すとX2500の「PC入力」が選択されます。
チャンネル+,-ボタンで電源が入るのもちゃんとありますよ。シンプルリモコンはチャンネルポン機能もあるので、チャンネルボタンを押せば電源が入りますし。
by akoustam (2006-12-30 01:55)
>シマリスさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
XMBをやめた理由もわからないではないのですが、それならインターフェースを根本的に作り直すべきでは?と思ってしまいます。XMBと違ってX2500のインターフェースは縦型リスト形式がメインなので、ジョグダイヤルの方が向いてるんですよね。
by akoustam (2006-12-30 01:57)
>Virgoさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
正確に言うと、単に「ジョグダイヤル」って名前だけなら、ベータマックスPRO「SL-HF900」が初代機になるんですよね。
あのころのビデオデッキは高級機になると「ジョグダイヤル&シャトルリング」が売り文句になってました。現在はVAIO type R masterのUSBジョグコントローラーに受け継がれていますが、もともとジョグダイヤルは業務用ビデオ編集機で培われたインターフェースなんですよね。
それが「ふしぎリモコン」以降、「回転するセレクタがそのまま押し込めるボタンにもなっている」という機構を表す名称にかわり、今やほとんどの製品から消えてしまったと…
インターフェースもっと色々なことに挑戦してほしいものです。
by akoustam (2006-12-30 02:03)
取り敢えず十字キー、茶吹きましたσ(^◇^;)
ホントですよねぇ・・・
特にシーク作業なんて、ディスクジョグ使いやすいもの。
by かつぽん (2006-12-31 10:51)
>かつぽんさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。
ね~、十字キーってもとはゲームのインターフェースですからね。そんなに何でもかんでも向いてるとはとても思えないんですよね。
正直、リモコンはあの“エアタクトシステム”が一番だと思っているのですが。
by akoustam (2006-12-31 21:24)