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そしてまた一人消えた… [Le Tour de France 2006]

ツール・ド・フランス、第3ステージは前日のルクセンブルグをスタートして、ベルギー国内を通過、オランダのファンケンブルグに至る216.5Kmのコースです。

今日も平坦コースながら、後半に3級・3級・4級・4級・4級・3級と次々小さな峠が現れるクラシックレースのようなレイアウト。特にゴール前3km地点に、7.3%というきつい勾配が800m続く「カウベルグの登り」があるので、純粋スプリンターのゴールスプリント合戦とはいかない予感がありました。

レースそのものは、5人の逃げを集団が追うというありがちな展開。去年のツールでクリストフ・モローと大逃げを成功させ、マイヨジョーヌをかっさらっていった、CSCのイエンス・フォイクトがいたため、「もしや今年も逃げ成功?」と思いました。

しかし、今年はそうは問屋が卸さず、逃げは失敗してゴール直前で集団が吸収。問題のカウベルグがやってきます。

そこでアタックをかけたのが、昨日の第2ステージゴール前でもアタックした、T-Mobileのマティアス・ケスラー。

昨日のアタックは惜しくもゴール寸前100mで集団に捕らえられ、失敗に終わったのですが、今日は上り坂ということもあり、集団に大き目の差をつけることに成功。そのままゴールに駆け込みます。

cycling timeより

昨日の今日でこの連続アタック、今日こそは成功させてくれと、僕も必死の応援をしてしまいました(J SPORTSのクイズに「ドイツ」と答えていたのもありますが(^^;))。

マイヨ・ジョーヌのハスホフトや、昨日勝ったマキュアンあたりは、5秒差の2位集団にさえ入れない状態でタイムロス。きっちり4位に入ったトム・ボーネンがマイヨ・ジョーヌを奪取、戦国ツールにふさわしい日替わりマイヨ・ジョーヌ状態が続きます。

そしてマイヨ・ジョーヌ争いの最有力候補の一人バルベルデは、今日のレース中に落車で鎖骨骨折→リタイヤとなってしまいました。これでバッソ、ウルリッヒに続いて、バルベルデという戦前の優勝候補がことごとく消えてしまうという緊急事態、一段と誰が優勝するのか混沌としてきました。

僕の素人予想で総合争いしそうなのは、ヒンカピー、ランディス、カルペッツ、エバンス、モロー、クレーデン、ジュリックといったあたりでしょうか。これは最初の個人TTである第7ステージが終わるまでは、全くわからないまま推移しそうです。

 

ああ、応援しているオスカル・ペレイロですが、今日もちゃんと2位集団でゴールしていて、個人総合も33秒差の33位。この人、山岳はとてつもなく強いので、あとはTTが速ければ総合争いも出来そうなんだけどなぁ。ピレネーに行くまでは地味~に上位陣についていければ、御の字でしょう。

 

■第3ステージ結果

1位 マティアス・ケスラー(ドイツ、Tモバイル)   4h57"54'
2位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、Tモバイル)        +05'
3位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ランプレ)
4位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
5位 エリック・ツァベル(ドイツ、ミルラム)
6位 ルカ・パオリーニ(イタリア、リクイガス)
7位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)
8位 エディ・マッツォレーニ(イタリア、Tモバイル)
9位 ゲオルグ・トーチニヒ(オーストリア、ゲロルシュタイナー)
10位 ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)

■個人総合成績

1位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)       14h52"23'
2位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、Tモバイル)          +00"01'
3位 ジョージ・ヒンカピー(アメリカ、ディスカバリーチャンネル)    +00"05'
4位 トル・ハスホフト(ノルウェー、クレディアグリコル)     +00"07'
5位 パオロ・サヴォルデッリ(イタリア、ディスカバリーチャンネル)      +00"15'
6位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ランプレフォンディタル)       +00"15'
7位 フロイド・ランディス(アメリカ、フォナック)       +00"16'
8位 ウラディミール・カルペツ(ロシア、ケスデパーニュ)  +00"17'
9位 セルゲイ・ゴンチャール(ウクライナ、Tモバイル) +00"17'
10位 マティアス・ケスラー(ドイツ、Tモバイル) +00"17'


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コメント 4

Direction編集部

バスクの至宝バルベルデ、、落車してしまいましたねー。
ほんと今年は何が起こるのか!?
画面に集中して中継を観る必要がありますね(^^;
by Direction編集部 (2006-07-05 17:59) 

Riever

カウベルグの登り、7.3%の坂が800mもあるんですか?これを上るなんて、出場者の皆さん、すごいです。
1位のトム・ボーネン選手と2位のマイケル・ロジャース選手が総合で1s差ですか。接戦で、なかなか熱いですね。これはどうなるかまったく分かりません。次のレースも、気になりますね。
by Riever (2006-07-06 19:03) 

akoustam

>Direction編集部様
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

群雄割拠とか戦国を通り越して、もはや予測不能の世界に入ってきましたね。第7ステージの個人TTと、ピレネー越えが終わるまでは、日替わりマイヨ・ジョーヌ状態が続きそうです。
by akoustam (2006-07-07 02:49) 

akoustam

>Rieverさん
コメントありがとうございます。

7.3%勾配は確かにキツイですが、長さが800mだけだとツール・ド・フランスでは「3級」扱いになってしまいます(山岳には超級・1級・2級・3級・4級がある)。これからピレネーやアルプスに行くと、カウベルグどころじゃない、とんでもない峠が連続しますから、お楽しみに。
by akoustam (2006-07-07 02:58) 

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