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これは期待して…いいのか? [携帯電話・EMOBILE]

いわゆる「携帯電話新規参入3社」の一つ、イー・アクセスの子会社イー・モバイルが、ネットワーク設備の主要サプライヤーとして、スウェーデンのエリクソンを指名したことを発表しました。

エリクソン、日本のイー・モバイル社の3GおよびHSDPAの主要ベンダとして選定される(エリクソンのプレスリリース)

世界最大手のエリクソン社を次世代携帯電話商用ネットワークの主要サプライヤーに決定(イー・アクセスのプレスリリース)

総加入回線数9000万、市場規模8兆円超、という巨大市場でありながら、事実上3社だけで生ぬるい競争をし、「端末全量買い取り→インセンティブによる0円販売→高い通話料によるそのコスト回収」という、特殊なビジネスモデルを作り上げ、使うんだか使わないんだかよくわからない機能とサービスを、ひたすらユーザーに押しつけることを恥じない既存の3社に、嫌気がさしてきている僕にとって、ある意味希望の光でもある新規参入事業者ですが、さすがに携帯電話のインフラを構築するのに、どれほどの労力とお金と時間がかかるかも、よくわかるので、果たして本当に満足行くサービスを提供できるのか、今ひとつ信頼できない部分もありました。

実際、僕が最も期待しているイー・アクセスも(IPモバイルは本当にやる気があるのか、さっぱり表だった動きが無く、ソフトバンクはYahoo!BBで痛い目にあわされたので、個人的には未来永劫関わり合いたくない会社。)、最初は2GHzのTD-SCDMAで行くと表明していながら、1.7GHzのFDDに鞍替えし、総務省から正式に1.7GHzの免許を得てからも、今度はWiMAXに色気を見せるなど、今ひとつ軸足が定まらず、大丈夫かいなと思っていました。

そして今日の発表。これで何はともあれ、1.7GHz・W-CDMA/HSDPAがメインで、そのサプライヤーも世界トップのエリクソンと、ようやくサービスの基本部分が固まったと言えると思います。

あとは、2007年3月というデータ通信サービスの開始、2008年2月という音声サービスの開始に向け、どこまで準備を整えられるか、そして本格的に競争可能なエリアとサービスを、2010年ぐらいまでに構築できるかが勝負の分かれ目になってくるでしょう。最初は既存事業者とのローミングサービスも必要でしょうし、できるだけ柔軟かつ迅速に事業を進めてもらいたいものです。

ところで、今日の発表の中でイー・アクセスの人、うっかりこんなことをいっちゃってますね。

イー・アクセスの携帯事業、エリクソンがネットワーク設備供給(impressケータイwatch)

>端末については、複数のメーカーと話し合いをしているが、基地局設備がエリクソンになることを踏まえるとソニー・エリクソンは親和性が高いと認識している

Ericsson、イー・モバイルに携帯電話用ネットワークを提供(ITmedia Mobile)

>名前は言えないが、(ネットワークサプライヤーに)Ericssonを選んだのだから、当然一番親和性がいいのはソニー・エリクソンの端末だろう。ソニー・エリクソンが候補の1つであるというのは、間違いないことだと思う

どうやら、少なくともSonyEricssonと何らかの話し合いがもたれているのは間違いないようです。

あまり期待しすぎても、うまくいかないときのガッカリ度が増してしまいますし、冷静に見て行かなくてはいけませんが、何と言っても、イー・アクセスの過去の発言が期待を持たせます。

ソフトバンク&イー・アクセスは、どんな移動体事業を考えているか(ITmedia Mobile)

>iモードやEZweb、ボーダフォンライブ!のようにキャリアごとにコンテンツが分かれ、囲い込まれている垂直統合型のビジネスモデルを疑問視する。

>「我々はインフラ屋だと思っている。コンテンツに乗り出すことにあまり興味はない。PCにできるだけ近いかたち(=Webブラウザのみ搭載して専用コンテンツは存在しない)で、オープンにプラットフォームを提供したい」

>イー・アクセスは黒子に徹する考えだとした

イー・アクセスは「MediaFLO」に興味があるのだろうか(ITmedia +D Blog)

>千本氏は「我々は通信屋だ」ときっぱり答える。

>「通信屋は、額に汗してインフラを整備するもの」。同社は移動体事業でも「土管屋」に徹する構えを見せており、姿勢が一貫しているといえる。

今の既存3社の、押しつけがましい機能満載で無個性な端末の連続は、前述のメーカーからの全量買い取り→インセンティブ販売と、コンテンツプロバイダとの癒着構造から生まれているものなので、この事業を始める前から「インフラ屋に徹する」という考えが一貫しているのは、非常に好感が持てます。

端末代5万円とか7万円とかでも構わないんで、必要な機能がちゃんとついていて、かっこよくて、メーカー(ようはSonyEricssonなんですけど(^^;))の気合いが感じられるような端末が好きなように選択でき、インセンティブ代が上乗せされない分、電話料金は既存3社より大幅安。

なんてビジネスモデルでやってくれれば、僕は確実に応援しますよ>イー・モバイル


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草野球ニュース

私も京都でモックを見て来ましたが、海の物とも
山の物とも付かない状態と見ました。
ボーダフォンの日本法人を買収して携帯ビジネス
に参入するソフトバンクをはじめ先行事業者2社を
相手にしていかないといけないので、ちょっとやそっと
の事では、簡単には振り向いて貰えないでしょうな。
もっとも、無線LANの方には期待は持てますがね。





http://matcha4designer.2log.net/home/soutuu/
by 草野球ニュース (2006-06-15 15:09) 

akoustam

>草野球ニュースさん
コメントありがとうございます。

そうですかね?DoCoMoやauの押しつけがましいやり方が、密かにユーザーからの不評をかいつつあるのは現場でも感じられてきたので、ちゃんとそこの間隙をつければ、一定のポジションを得ることは可能と思っております。
by akoustam (2006-06-19 03:03) 

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